アトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督が指摘していた通り、レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督とMFダニ・セバージョスは、過去に審判のマドリー贔屓を示唆していた。
シメオネ監督はコパ・デル・レイのベスト16、レアル・マドリー対セルタ(5-2)でセルタのPKが取られなかったことを受けて、「(マドリーは)100年前からそういったエピソードがある」と発言。これに対してアンチェロッティ監督は「彼は大衆に向けて話しているんだろう」「マドリーについて何か辛い思い出でもあるんじゃないかな」、セバージョスは「チャンピオンズリーグでマドリーに2回負けたことを引きずっているんだろう」と反論していた。
そしてシメオネ監督は21日に行われるチャンピオンズリーグ・レヴァークーゼン戦の前日会見に出席し、アンチェロッティ監督&セバージョスの反論について言及。両者がバイエルン、ベティスに在籍していた頃に、審判のマドリー贔屓について不満を述べていたと主張している。
「同業者の意見について意見をしようとは思わない。しかし単純に、私の記憶に基づく話をさせてもらいたい。彼らが違うチームに在籍していたときには、また違うことを考えていたはずだ」
「監督(アンチェロッティ)がバイエルンを率いていた頃の発言は、ピッチ上で起こったことに基づいており、大衆に向けたものではなかった。セバージョスがベティスにいたときにも違うことを言っていたね」
「彼らはうまくやっているよ」
シメオネ監督の「記憶」は正しかった(本当は調べたのか定かではないが……)。アンチェロッティ監督もセバージョスも、過去にマドリー戦の審判を批判していた。セバージョスはベティスに在籍していた2013年3月、サンティアゴ・ベルナベウでのマドリー戦(1-2で敗北)を終えた直後、次のように語っていた。
「今、かなり熱くなっている。今日の審判の行いは世界中が目撃したはずだ」
「ベティスはスペインのほかのクラブと同じように扱われるべきだ」
「いつも同じチームに対して判定を間違えるんだな」
セバージョスはそれだけでなく、SNSで「ラダメル・ファルカオは4回決勝を戦い、そのすべてでゴールを決めて優勝している。ビキンゴス(レアル・マドリーの愛称)は震えて待っていろよ」と、当時アトレティコに在籍していたファルカオについて語っていた。
その一方でアンチェロッティ監督は、バイエルンを率いていた2016-17シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝でレアル・マドリーと対戦して敗れた後、母国イタリアの『コリエーレ・デラ・セラ』とのインタビューでこんなことを口にしていた。
「あれは不当だった。マドリーがバイエルンを敗退に追いやったという歴史だけが残るのだろう」
「しかしマドリーで起こったことは世界中が目撃したはずだ。あれは何か普通ではない。もうVARを採用するべきだよ」
2016-17シーズンのマドリー対バイエルンでは、クリスティアーノ・ロナウドのゴールがオフサイドながら認められ、またカセミロが退場処分になるべきだったと指摘されていた。




