アトレティック・クルブFWニコ・ウィリアムズの発言に、同クラブの首脳陣およびサポーターが不安を覚えている様子だ。スペイン『マルカ』や『カデナ・セール』が報じている。
今夏、スペイン代表のEURO2024優勝に大きく貢献したニコ。その大活躍を受けてバルセロナなどが獲得に動いたものの、結局下部組織から過ごすアトレティックに残留している。
そして8月31日のラ・リーガ第4節、本拠地サン・マメスでのアトレティコ・マドリー戦(0-1)後に会見に出席したニコは、残留を決めた背景について説明。その際、同選手はアトレティックと2027年まで契約を結んでいるにもかかわらず、少なくとも「もう1年」プレーすることしか約束をしなかった。
「僕はもう1年ここにいることを決めた」
「この夏、バケーションに突入したら、あまりに多くの噂が出回ることになった。その後、両親と兄と話し合って、あと1年続けるべきだと決断したんだよ」
「バルサ? 僕の代理人が扱っていたことで、その後に彼らの意思を伝えられた。でも僕は残留する決断を下したんだ」
「僕の心にあるのはアトレティックだ。未来に何が起こるのかは分からないとしてもね」
ニコが今季アトレティックでプレーするのにこだわるのは、同クラブとともに初めて欧州カップ戦(ヨーロッパリーグ)に臨むためのようだ。なおかつ今季ヨーロッパリーグ決勝の舞台は、サン・マメスである。
「今季、僕たちは欧州カップ戦に参加する。僕はタイトルを勝ち取りたい。決勝の舞台はサン・マメスなんだ」
ニコの残留は、売却交渉に一切応じなかったアトレティックにとって喜ばしいものではあるものの、しかし帰属意識を何よりも重んじるクラブとそのサポーターは、「もう1年」という言葉にひっかかりも感じているようだ。


