morata watkins(C)Getty Images

なぜアーセナルはFW補強なし?現地記者がワトキンスら破談を分析…来夏は“ビッグサマー”とも

アーセナルの移籍市場について、『The Athletic』のジェームズ・マクニコラス記者が分析している。

2003-04シーズン以来のプレミアリーグ制覇を目指し、24試合を終えた時点で首位と6ポイント差の2位につけるアーセナル。しかし、ブカヨ・サカとガブリエウ・ジェズスが長期離脱を強いられており、前線の補強が急務に。様々なターゲットと接触していることが伝えられていたが、移籍市場閉幕までに新戦力と契約することはなかった。

ミケル・アルテタ監督も「ある意味ではがっかりしている」と明かした冬の移籍市場。マクニコラス記者は、「アーセナルは最終的に最良の選択肢がなかったと感じている。財政的に無謀な賭けはしたくなかったし、長期的な目線では貢献できないと思われる選手のために妥協する気もなかった」とし、アタッカー補強について分析している。

同記者によると、昨年11月にアルテタ監督をはじめ幹部陣がロサンゼルスで冬の移籍市場について会談。その時点では「今後数年に渡って価値を提供できる若手選手の獲得」がメインであり、当初はヴィトール・レイス(マンチェスター・シティ移籍が決定)らの獲得を考えていたという。しかし、サカとジェズスの長期離脱によって方針を変更してアタッカーの獲得に動き出したが、来夏にレアル・ソシエダMFマルティン・スビメンディ獲得を狙っていることから、PSR(プレミアリーグの収益性と持続可能性に関する規則)も考慮して予算は限られていたようだ。

そうした中で1月18日、両チームによる試合後にアーセナルとアストン・ヴィラの幹部陣が会談。そこで初めてオリー・ワトキンス獲得の可能性が浮上した模様。アストン・ヴィラはPSRの影響もあってワトキンスかジョン・デュランのどちらかを売却する必要があり、アーセナル内部では年齢なども考慮して反対意見もあったが、アルテタ監督がワトキンスの獲得を熱望したようだ。しかし、4000万ポンド(約77億円)の最初のオファーはアストン・ヴィラ側の要求額を遥かに下回ったために却下され、2度目のオファーを準備していたものの、デュランのアル・ナスル移籍が決定したため、取引は破談になったと伝えられている。

さらにマクニコラス記者によると、ワトキンスの取引が破談した段階で移籍市場は残り5日となっており、アーセナルは計画を練り直した模様。そこでミランFWアルバロ・モラタの代理人と話し合い、希望するレンタル移籍をミラン側も受け入れる準備をしていたようだが、32歳FWを獲得するリスクなどを状況を見極めている時点でガラタサライがすぐさま獲得を決めたようだ。

■夏の補強へ?

そして同記者は「ワトキンスとモラタ以外に、アルテタの興味をそそるアタッカーは市場にいなかった」とし、両選手の獲得を失敗したことで1月の補強を断念したことを指摘。そのうえで「弾薬を温存するというこの決断は、夏の移籍市場に重点とプレッシャーを置くことになる」と指摘。アタッカー補強については以下のように分析している。

「重要なのはセンターフォワードのポジションが解決されること。彼らはアレクサンデル・イサクを評価し続けており、ベンヤミン・シェシュコも同じだ。また、ワトキンスにを再び狙う可能性もある。プラスの面としては、夏になれば選択肢が多くなることだろう。1月の移籍市場は終了したが、アーセナル夏の準備は続いている」

「アーセナルにとって、今年の夏は“ビッグサマー”になるだろう。いや、そうならざるを得ない。彼らはやるべきことを残している」

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