バルセロナFWアンス・ファティの状況について、『The Athletic』の記者が分析している。
2019年に16歳でトップチームデビューを飾ると、バルセロナ史上最年少ゴール記録を塗り替えるなど大活躍で主力に定着したファティ。しかし2020年に膝の重傷を負うと、そこから度重なるケガに悩まされることに。昨季のブライトンへの期限付き移籍を経て今季復帰したものの、ここまで出場はわずか8試合(186分)にとどまっている。
そんな22歳FWについて、ポル・バルス記者は「ファンはハンジ・フリック監督がファティを復活させることを望んでいたが、開幕から5カ月経過した今も新たな姿を解き放つことはできていない。もはや今の本当の問題は、多くの人間が彼に抱いた巨大な期待は、もう永久に失われてしまったかどうかである」とし、以下のように指摘した。
「コンディションが良いにも関わらず、過去3試合はベンチにも入っていない。16歳の逸材、トニ・フェルナンデスより序列は下だ。そしてフリックの話を聞く限り、この状況はすぐ変わりそうにない」
また同記者によると、ファティは過去数週間でフリック監督と面談を行った模様。1月の移籍市場開幕前の時点で、自身の立ち位置や今季期待できる出場時間などを話し合ったという。そこで指揮官は、チーム状況を鑑みて「プレーする機会は多くない」と明確に答えたようだ。
さらに同記者は、フリック監督の決断は「完全移籍するか、少なくともレンタル移籍する方が本人にとって良い決断であると認めさせる前兆かもしれない」と分析。しかし、2021年に年俸700万ユーロ(約11億円)の6年契約を結んでいるため、移籍先を見つけるのが非常に困難であると予想しており、仮に獲得を希望するクラブがあっても、レンタル契約で年俸の一部負担が現実的であると伝えている。
一方でバルセロナ側は、ファティが度重なるケガや不運に悩まされた結果、現在クラブでの居場所を見つけのに苦戦していることを理解しており、キャリアを通してサポートしていく考えであるとのこと。今後の動向に注目だ。


