アンチェロッティ、アトレティコ戦のハーフタイムに「準備したプレーをするか交代するかだ」と忠告。ヴィニシウスが指示通りサイドに開かず
8日のラ・リーガ第23節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのアトレティコ・マドリーとのダービーを1-1で引き分けたレアル・マドリー。カルロ・アンチェロッティ監督はこの試合のハーフタイムに選手たち、とりわけ前線の4人のアタッカーに忠告を行ったようだ。スペイン『マルカ』が報じている。
今回のダービーの前半、レアル・マドリーは6バックのように守るアトレティコを相手に苦戦。攻撃はほとんど機能せず、カウンターから幾度か危機を迎え、そしてPKからFWフリアン・アルバレスの先制点を許している。
前半のマドリーの攻撃で気になったのは、攻撃陣が中央に寄り過ぎていたことだ。例えば左ウィングのヴィニシウスだが、同サイドはDFフラン・ガルシアに預けて、まるでFWキリアン・エンバペと2トップを組んでいるかのように中央でのプレーに固執。彼らにMFジュード・ベリンガムも加えて、3人全員が同じエリアに位置していた。
『マルカ』曰く、この3人の動きはアンチェロッティ監督の意図するものではなかった様子。イタリア人指揮官は試合前から、積極的にサイド攻撃を仕掛けるよう指示していたようで、実際的に試合中にはヴィニシウスに何度も「左サイドに開け」という趣旨のジェスチャーを繰り返していた。また試合後会見では、「サイドを使う考えは前半にもあったが実行されなかった。(DFラインに数をかけるチームに対しては)幅を取って攻撃するのが最善だったが、しかし引いて守るライバルを相手にすると、中央突破を狙ってしまうことが往々にしてあるんだよ」とも語っている。
『マルカ』によれば、ハーフタイムのアンチェロッティ監督は、決して穏やかな様子ではなかったようだ。先発した選手たち、とりわけヴィニシウス、エンバペ、ベリンガム、そこにFWロドリゴを加えた“クアトロ・ファンタスティコス(ファンタスティック・フォー)”に対して、次のように忠告を行ったという。
「準備していたことをするか、すぐに交代するかだ」
迎えた後半、マドリーはMFダニ・セバージョスを中心に素早くボールを回し、MFルーカス・バスケスがオーバーラップして内側レーンを占め、MFフェデ・バルベルデがチームと自身のために走り、そしてロドリゴとヴィニシウスが両サイドから攻めるという「準備していたこと」を忠実に実行したようだ。こうして攻勢を見せた同チームは、エンバペが同点ゴールを記録し、その後もアトレティコを押し込み続けた。アンチェロッティ監督は後半開始から5分後にMFルカ・モドリッチ、MFエドゥアルド・カマヴィンガ、MFブラヒム・ディアスをウォームアップさせていたが、ピッチ上の選手たちが忠告に対して「良い返答」をしているために、早期の選手交代をストップさせたとのことだ。




