8日のラ・リーガ第23節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのアトレティコ・マドリー戦を1-1のドローで終えた。カルロ・アンチェロッティ監督は試合後、アトレティコに献上したPKについて、言及することを嫌っている。
アトレティコがPKを獲得したのは、この試合の33分のことだった。DFハビ・ガランがクロスを送ると、飛び込んできたMFサムエウ・リーノの足をMFオーレリアン・チュアメニが踏みつけたことで、ソト・グラード主審はオンフィールドレビュー後にPKを指示。キッカーのFWフリアン・アルバレスがこれを決め切り、アトレティコが先制している(マドリーは後半にFWキリアン・エンバペが同点弾を獲得)。
ただし、チュアメニがリーノの足を踏みつけたのはクロスボールが通り過ぎた後で、踏みつける意思も感じられず本当にPKが妥当だったのか騒動になった。
試合後会見に出席したアンチェロッティ監督は、最初の質問でこの疑惑のPKについて見解を求められたが、手短にこう返している。
「審判について話すことは望まない。その理由? 単純に話したくないんだ」
イタリア人指揮官はその後、再びPKについて質問を受けた際、少しだけだが自身の見解を述べている。
「PKの笛を吹いたのはVARだ。審判はしっかりプレーを見ていたはずだが、VARがもう一度確認するよう求めたのだから。フットボールを知る人間にとっては理解できることではない。しかし私は、また違う論争に首を突っ込みたくないんだ」
試合自体については、次のように振り返った。
「私たちはもっと良い結果に値した。とりわけ後半は、ゲームを完全にコントロールしていたね。前半はまったく異なっていて、私たちのプレーは鈍く、アグレッシブさも欠いていた。結果は引き分けとなったが、感触自体は良いよ。チームは素晴らしいプレーを見せていた」
この試合の前半、レアル・マドリーは実質的に6バックで守っていたアトレティコを相手に苦戦。しかし前半は中央に絞ってプレーしていたFWヴィニシウス・ジュニオールが後半からサイドを使うようになるなど、チーム全体として幅を取りながら攻撃を仕掛けることを意識し、アトレティコを押し込んでいる。
「サイドを使う考えは前半にもあったが、実行はしなかった。落ち着き払ってサイドでプレーするのが最善だったが、しかし引いて守るライバルを相手にすると、中央突破を狙ってしまうことが往々にしてあるんだよ」
「ハーフタイムに話したこと? 『ピッチの幅を取ってプレーしろ』とだけ話したね。チームは勝利を手にできず失望を感じている。それでも、自分たちがラ・リーガの首位に立ち続けていることに満足しなければならない」
「今週は激しい1週間だったが、これから少し落ち着くことができる。少なくとも(マンチェスター・シティとのCLプレーオフがある)火曜まではね」




