AFCチャンピオンズリーグ（ACL）は14日、ラウンド16の蔚山現代FCvs川崎フロンターレが行われた。
昨年度の明治安田生命J1リーグ王者としてACLに臨んでいる川崎Fは、ベスト16で前年度アジア王者の蔚山と激突。どちらもグループステージを全勝の首位で通過し、現時点で国内リーグでも首位に立っている。
また、川崎Fがグループ最多得点なら蔚山は最少失点と、極めて好成績を収めているクラブ同士の好カードとなった。川崎Fは、家長昭博やレアンドロ・ダミアン、脇坂泰斗らをスタメンで送り出している。
試合は開始から川崎Fがボールを保持するがなかなか高い位置までは持ち込ませてもらえない。14分には素早いパス回しから脇坂が右足のミドルシュートを浴びせたものの枠を外れた。
一歩も譲らない試合では一進一退の攻防が続くものの互いに決定機を決め切れず。38分にはボックス手前中央からヴァレリ・カザイシュヴィリに強烈なシュートを放たれる川崎Fだったが、枠を外れて難を逃れる。
スコアレスで迎えた後半、川崎Fは立ち上がりからパスを繋いで攻め込む。蔚山も集中した守備でアタッキングサードを固く閉じ、中盤での戦いが続いていく。
64分にはボックス右に抜け出した脇坂が中央に折り返しのボールを入れようとしたが、足を滑らせてしまい味方に合わせることはできなかった。
川崎Fは終盤の86分に最初の交代カードを使って脇坂に代えて知念慶を送り出すが、緊迫した試合はそのまま0-0で推移して90分間で決着がつかず。延長戦に突入する。
延長前半終了間際には川崎FボールのFKから至近距離から知念がヘディングシュートを放ったものの枠の外。延長後半も互いに隙を見せない展開でスコアが動くことはなく、結果はPK戦に託された。
PK戦は川崎Fが先行。1人目のキッカーを務めた知念が勢いよく決めると、蔚山の最初となったイ・チョンヨンが冷静に沈める。しかし、川崎Fの2人目を務めた長谷川竜也が失敗すると蔚山のウォン・ドゥジェのキックもバーに阻まれた。
それでも川崎Fの3人目、遠野大弥が成功すると蔚山のイ・ドンジュンのシュートをGKチョン・ソンリョンが止めたかと思われていたが、先に動いていたとしてやり直し。しかし、やり直されたキックをまたしてもGKチョン・ソンリョンが止めて川崎Fがリードしたが、4人目のジョアン・シミッチが外した一方でユン・イルロクが成功させて再び並ぶ。
そして迎えた5人目、随一のキック精度を誇る家長のシュートをGKチョ・ヒョヌがセーブ。蔚山のラストキッカーであるユン・ビッガラムがど真ん中に決め切り、川崎Fは敗れることとなった。
川崎Fの4年ぶりベスト8進出が阻まれた一方、前年度アジア王者が駒を進めている。
■試合結果
蔚山現代FC 0-0（PK:3-2） 川崎フロンターレ
■得点者
蔚山：なし
川崎F：なし