ヴァヒド・ハリルホジッチ監督率いるモロッコ代表に招集されたバルセロナFWアブデ・エザルズリ(20)だが、スペインフットボール連盟(RFEF)が同代表チームでプレーしないよう説得に動いたようだ。スペイン『マルカ』が報じている。
11歳の頃にエルクレスの下部組織に入団し、2021年にバルセロナBに加入。そして同年10月にバルセロナのトップチームでデビューを果たしたモロッコ出身のアブデ。ハリルホジッチ監督率いるモロッコ代表は、そんな同選手を来年1月に行われるアフリカ・ネーションズカップの招集メンバーに含めている。
だが『マルカ』によれば、RFEFがアブデにコンタクトを取り、モロッコのフル代表でプレーしないよう勧めた模様だ。曰く、RFEFは同選手に対して、スペイン代表のコーチングスタッフが招集に興味を持っていることを伝えたという。
ただし、アブデはスペイン国籍を取得申請中で、現時点ではモロッコ国籍しか保有していない。RFEFはそのために、あくまでコーチングスタッフの興味を伝えただけで、招集することを約束したわけではないようだ。
この報道通りならばアブデは、モロッコ代表の招集に応じるかどうかすぐにでも決断する必要に迫られたわけだが、現在は母国の代表チームにもフットボール強豪国の代表チームのどちらにも魅力を感じており、迷っている様子とされる。
なおスペイン代表とモロッコ代表間では、以前に現セビージャFWムニル・エル・ハダディも問題を抱えたことがある。モロッコにルーツを持つ同選手は、バルセロナに在籍していた2014年にビセンテ・デル・ボスケ氏率いるスペインのフル代表監督でデビューを果たした。しかし同代表チームでプレーしたのはそのデビュー戦だけにとどまり、その後裁判沙汰など紆余曲折あって、2021年にFIFAからモロッコ代表への転籍を認められた。


