日本代表の主将を務めるDF吉田麻也が、カタール・ワールドカップ(W杯)を意識してキャリアの選択をしていたことを明かした。
W杯のグループEでドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表と同居している日本。23日の初戦ではドイツと対戦するが、日本は守勢に回るという構図が大方の見方だ。
主将として日本を鼓舞し続けてきた吉田は、22日の前日会見で「初戦はどんな大会でも簡単ではない」と語り、その重要性を口にした。
「非常にグループステージを突破するうえでウェイトが大きくなってくると思うので、まずは自分たちで自信をもって勇気を出して戦うことが大事かなと。もちろんドイツはレベルも非常に高いし経験もある国なので簡単な試合にはならないし、一人ひとりがハードワークをして、チームとしても団結して戦わないといけないと思っていますし、そこが日本の良さであると確信しています」
吉田自身はこの4年間、長らくプレーしたサウサンプトンを離れ、2020年1月よりサンプドリアでプレー。その後、2022年夏からは復権を目指すドイツの名門シャルケへと完全移籍した。
W杯を意識し続けて「ドイツと対戦すると知った時から、ドイツの分析をしてきました」と明かす吉田は、シャルケ移籍もこの初戦に向けた決断だったと説明している。
「彼らと実際に戦った経験は、ビデオを見るよりもはるかに良い分析になっていると思います。僕にとって素晴らしい経験でした。それは僕がブンデスリーガに行った理由でもあります。ドイツサッカー、ドイツの文化、W杯の対戦相手を理解するために。そして、自分のフィジカルコンディションを高いレベルでフィットさせる必要がありました」
特に、ディフェンスの中心選手として自身が果たすべき役割の重要性について強く思うところがあるようだ。
「鍵になるのはディフェンスだと思います。しっかり守ることで相手が攻撃する機会を減らせます。彼らがどれほどのクオリティを持っているか知っていますし、何度も言ってきたようにタフな試合になるでしょう。ただ、負けるための試合はしない。サッカーの試合というのは勝たなければいけないもの、勝つべきものであって、負けていい、負けるべき試合はない。僕たちにもチャンスがあると信じています」
勝利を目指した戦いをする意気込みを示した吉田。23日の22:00にキックオフ予定のドイツ戦では、キャリアを捧げた覚悟のパフォーマンスを披露することとなる。
