20220927_takumi_Minamino(C)Getty images

サッカー日本代表、W杯想定で必勝のエクアドル戦。先発総入れ替えで南野拓実は真価証明なるか/プレビュー&予想布陣

 日本代表は27日のキリンチャレンジカップ2022でエクアドル代表と対戦する。カタール・ワールドカップ(W杯)に向けた重要な9月シリーズの最終戦は、どのように有効活用されるのだろうか。【文=林遼平】

■より攻撃的な戦いが予想

20220927_Moriyasu(C)Atsushi Tokumaru

 アメリカ戦は見事な快勝劇だった。これまでとは違い、4-2-3-1のシステムを使いながら非ボール保持の中での戦い方を選択。ブロックを構えたところからのプレッシングと鋭いショートカウンターでチャンスを量産し、W杯出場国であるアメリカを圧倒した。

 そして、迎えるドイツ遠征での2戦目。エクアドルとの一戦は、前回とは少し異なった戦い方になると予想される。と言うのも、すでに前日会見の場で森保一監督が先発メンバー総入れ替えを明言。ピッチに立つ11人が変われば、サッカーの雰囲気も多少なりとも変わるのが普通である。もちろん、アメリカ戦からのブラッシュアップは求められているところだが、前回以上に攻撃的な戦いが見られるのではないだろうか。

 W杯が近づく中、ここで大きくメンバーを変えるのは意外でもあるが、その真意を森保監督はこう語っている。

「初戦でドイツと戦い、初戦のプレッシャーや相手の力を踏まえたときに、普段より想像以上の大きなエネルギーを使うことになる。そのため2チームくらいの戦力がある中で疲弊している選手を入れ替えたり、チームを入れ替えながら戦えるように準備しないと、目標のベスト8以上に行くことは難しいと考え、これまでもトライしてきた。勝つために必要なトライ。選手のストレスになると重々わかった上で、そこを乗り越えて結果を出さないといけない。過去6大会を上回ることをしようとしている。同じようなことをやっていては結果は出ないと思いますし、難しいことにチャレンジしていく覚悟をもって準備しています」

 要はW杯の第2戦を想定した戦いである。アメリカ戦をW杯の初戦と仮定し、エクアドル戦は疲弊した選手を入れ替えて臨む試合となる。そういった準備の中でコンセプトこそ前回と同じく“良い守備から良い攻撃”というのは変わらないが、より攻撃的でゴールを奪っていく展開にしていかなければならない。特にW杯では第2戦を勝利することが突破への絶対条件となる。ここでピッチに立った選手たちは、ある意味、初戦以上に結果が求められているのだ。

■南野の奮起が期待される

20220927_Japan_Form(C)GOAL

 また、予想される11人のメンバーも初戦で出場機会がなかった選手が多いため、ここで自らの力を証明しようと燃えている。特にアメリカ戦で鎌田大地や久保建英の存在によって先発から押し出される形となった南野拓実は、エクアドル戦でのパフォーマンスが注目される一人だ。

 モナコでは前クラブからトレーニング方法が変わり、コンディション調整の難しさを感じていた中、徐々にフィットして合流前最後の試合で1ゴール、1アシストの活躍。その調子の良さをここでぶつけたいところだ。

「やはり個人的には常にアピールしたい。自分がこのチームでどういうプレーで貢献できるかを見せたい気持ちが一番。(鎌田に比べて)僕の方がゴール前で仕事をするタイプだと思うので、いつも通りプレーできれば。競争は今に始まったことではなく、ずっとあること。チームにとってすごく良いことだと思うし、自分がすべきことは明日の試合で持てる力を全部出すことだと思います」

 気負わずプレーしながらトップ下のポジションで存在感を放つ。そうすることで自身の価値を表現しようとしている。南野に限らず、選ばれた11人が見せるパフォーマンスに注目だ。

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