サッカープレーヤーにとって、スパイクは大切な相棒だ。名古屋グランパスの攻守のキーマン、MF森下龍矢とDF中谷進之介はともにアシックスのDS LIGHT ACROSシリーズを着用する。それぞれのプレースタイルに合ったモデルを着用するが、どのような観点でそのスパイクを選んでいるのか。話を聞いた。【取材協力=アシックス】
■初めてスパイクを買ってもらったときの喜び
ASICS――サッカーとの出会いについて教えてください。
中谷: 2歳上の兄が先にサッカーを始めていたので、それに付いて行くように始めました。当時、小学生のころは足が速くてトップ下とか、アタッカーをしていましたね
森下:幼稚園の園庭でみんながサッカーをやっていて、当時僕は水泳をやっていたんですけど、水泳よりも楽しそうって思ったのでサッカーをするようになりました。
――初めてのスパイクを覚えていますか?
中谷:当時ベッカムがすごく流行っていたので。「ベッカムのスパイクの型落ち」みたいなものを履いていました。
森下:地元(掛川市)に「シラトリ」っていうスポーツ量販店があって、そこにめちゃ安いシューズが置いてある台があるんです。一足980円とか1,480円とか。それを母に買ってもらいました。黒のスパイクだったんですけど、メーカーはちょっと覚えていないんですが、めちゃめちゃ嬉しかったです。それまではランシューとか、瞬足とかでサッカーをしていたので。スパイクを初めて手に取った時、小学校一年生になった時に「ああ俺サッカー始めるんだ」っていう気持ちになったのは今でも覚えています。
――ジュニアユース、ユースと年代が上がるに従って、スパイクを選ぶ観点は変わってきましたか?
中谷:ありがたいことにずっと人工芝でやらせてもらっていたので、なるべく親に迷惑をかけないように耐久性が強いスパイクを選んでいました。世代別の代表に行って、そういう場でいただいたスパイクも履いていました。そのスパイクがダメになったら同じようなモデルを買ったりしていました。
森下:変わっていきました。でも安いスパイク(笑)。本当に「安いスパイク」が口癖で、小さい頃はサイズがすぐ変わるから安いのがいい、というか何足かあったほうがいいだろうと。僕は当時から2足ぐらいを一日一日で使い回していました。あまり高いものはちょっと買えない感じでしたね。
■プレースタイルにフィット
ASICS――プロになって、中谷選手はアシックスのDS LIGHT ACROS 2を着用されています。このモデルを選んだ理由を教えてください。
中谷:7年前くらいに、DS LIGHT ACROS 2と、DS LIGHTの普通のモデルを試し履きしました。踵を包んでくれる感じが僕自身はACROS 2のほうにあったので、選びました。
――耐久性と反発性が持ち味ですが、その特長は中谷選手のどういったプレーを強化してくれますか?
中谷:僕はディフェンスなので、相手の動きに対して反応しないといけないんですが、そこでその反発を使ったりします。耐久性は自分の足を守ってくれるものだと思います。ほとんどケガがないシーズンを送れています。とにかくフィット感が良くて、履いた時に自分の足に完璧に合っている感じがします。
――森下選手はDS LIGHT ACROS PRO 2を着用されています。
森下:軽さと、あとはヨレない。それが決め手です。僕のプレースタイルはスプリンター。ボールを触っている時間より、走っている時間のほうが長いので。そのスピードに対する軽さと、あとは急激な加減速が僕のプレーの持ち味なので、その時に靴がグネっとズレたりしない。パッと固まっているところがすごく良いんです。今、履いているシューズはそれをすごく叶えてくれている、強化してくれている、と思います。それに軽いんです。
――一番気に入っているところは?
中谷:フィット感と踵のホールド感ですね。森下選手も言っていましたが、例えば右に行こうとしたけど左に切り替えさないといけない、となった時に、普通のスパイクだったらヨレてしまうんですけど、ヨレずに反発をしてくれます。その部分の強さがすごく好きですね。
森下:足の裏がくり抜かれていているんです。これが軽さを生んでいるようで、すごく軽いところが好きです。あと、甲の外側が擦れて穴が開いてしまうことが以前は多かったんですが、このスパイクは擦れずに形を常に保ってくれています。どんなシーンでも。僕の急激な加減速にも、しっかり付いてきてくれますし、このシューズは相棒だと思っています。軽さと加速がすごいと思います。僕、時速2キロぐらい増えたんです、今年。「この子」のおかげです(笑)。
