U-20オランダ代表招集歴もあるインドネシア代表DFサンディ・ウォルシュ。ベルギー1部KVメヘレンから今季、横浜F・マリノスに加入した。CBあるいはSBとしてここまでリーグ戦8試合に出場している。
ベルギーで生まれ育っているが、インドネシアにルーツを持つ母親がオランダ国籍を持っていたことで、アンダー代表はオランダを選択し、U-17欧州選手権で優勝も果たしている。インドネシア代表には2023年から選出され、アジア最終予選の日本代表戦にも出場。インドネシアにルーツを持つ帰化選手の一人で、同国での人気は高い。そんなウォルシュのドキュメンタリーをJリーグが制作した。
ブリュッセルにある「両親が経営するスカッシュクラブで育った」サンディが最初に取り組んだスポーツはテニス。その後友人の誘いでサッカーを始めると、名門・RSCアンデルレヒトのアカデミーに加入したことで、プロサッカー選手としての本格的なキャリアがスタートした。
ドキュメンタリーでは、国をまたいでのサッカー人生における転機と決断、祖父母の故郷であるインドネシアへの思い、そしていまJリーグでプレーする理由についても明かしている。今季の横浜FMは厳しい状況が続いているが、そのなかで自身の成長、果たすべき役割についても語る。宮市亮はじめチームメイトとのエピソードも興味深い。インドネシア代表を追う旧知の記者がサンディに密着したことで、家族や日本での暮らしに関する素顔も引き出されている。
ドキュメンタリーの本編はJリーグ公式(日本版)およびJ.LEAGUEインターナショナルのYouTubeチャンネルで公開中だ(インターナショナルは日本からの視聴不可)。
また、GOALインドネシアのSNSではドキュメンタリーのティーザーと、インドネシア人記者来日時のトラベル Vlogを先行公開し、日本およびJリーグの魅力を発信中。記者が横浜FMの公式戦にも訪れ、日産スタジアム名物「スタグル」を堪能する動画は625万回再生、スタジアム訪問は401万回再生を記録するなど、インドネシアでのJリーグへの興味の高さがうかがえる。
サンディを通じてインドネシアのサッカーファンにJリーグを伝えることで、日本、そしてJリーグの認知はさらに深まってゆくに違いない。日本のファン・サポーターには、このドキュメンタリーを通じて、国籍を超えて奮闘するフットボーラーの「異国での挑戦」をぜひ実感してほしい。
