鮮烈なインパクトを放ったFC東京FW俵積田晃太が、プロの世界の厳しさと手応えを語っている。
FC東京は12日、明治安田生命J1リーグ第4節で横浜FCと対戦して3-1で勝利。ディエゴ・オリヴェイラが2得点を決めたほか、仲川輝人に加入後初ゴールが生まれるなど、ポジティブな内容でリーグ戦3試合ぶりの白星を手にしている。
また、この試合では寺山翼と俵積田という2人のルーキーがリーグ戦初先発したことにも注目が集まった。特に66分までプレーした俵積田は左サイドに陣取り、得点にこそ関与しなかったものの幾度もドリブルでボックス内に侵攻する突破力を見せつけた。
試合後の取材に応じた俵積田は、「自分のドリブルが通用しているというシーンが本当に多く感じられた」と手応えを口にし、ドリブル時に思考していることを明かす。
「相手を見るというか、正直自分の感覚でやっている部分が多くて、行けると自分が思った時は行くし、行けないと思ったら行かない。突破の部分は感覚なんですけど、パスとかの判断はしっかりと考えています。先輩方にも結構教えてもらっているので、そこは考えてやっています」
2023シーズンより下部組織からトップチーム昇格を果たした18歳のルーキー。この日はその技術だけでなく貪欲にトライする姿勢も目立った。マッチアップした元FC東京の中村拓海にも多くの苦労を強いたが、「相手がどうとか関係なく自分のプレーを選ばないと生き残れないので、それしか考えていませんでした」と振り返る。
そういったメンタリティには、昨年に高卒でFC東京に加入して主力に定着した松木玖生の存在が影響しているようだ。
「高卒でも通用すれば出られると(松木)玖生君が去年示してくれました。しっかりとアピールしていけば高卒でも行けると思っています。自分がユースで昇格するかしないかという時に玖生君がトップですごく活躍していて、自分もそこを目指して超えるようになろうとずっと決めていました」
俵積田も挙げた松木(19歳)のほか、寺山(22歳)、バングーナガンデ佳史扶(21歳)、熊田直紀(18歳)といった世代の近い選手たちがトップチームに集結しているFC東京。横浜FC戦では今季2勝目を手にしたばかりだが、突き上げ次第では大きくペースを上げることもできるかもしれない。その期待を受ける筆頭格の1人として、俵積田はピッチで独特の存在感を放ち始めている。
