カタール・ワールドカップ(W杯)に向けた最終チェックとして、日本時間17日にカナダ代表との国際親善試合を控える日本代表。ボランチの選手たちを中心に負傷からの回復状況が気がかりとなるが、カナダ戦には間に合わない可能性もあるようだ。【取材・文=林遼平】
■調整はドイツ戦に向けて進む
大会直前になってボランチに不安要素を抱えている。
日本代表は15日、ドーハ市内で練習を実施。公開された冒頭15分の練習などでは、ランニングやボール回しなどで汗を流した。
トレーニング以外の部分で注目されたのは、別メニュー調整となった選手たちだ。前日にチームに合流した守田英正と遠藤航が練習を回避。守田は左足ふくらはぎに違和感を感じ、遠藤は脳震盪の復帰プロトコルの過程にあるため別メニューとなった。また、協会広報によると田中碧と冨安健洋も全体練習はできるところまで、という状況にあると言う。
練習後、守田はチャンピオンズリーグ(CL)で負傷した同じ箇所に違和感を感じており、15日の練習は「大事をとって休みました」と明かした。カナダ戦に関しては「チームと話してどういう流れになるか決まっていないので、その決定に身を委ねます」と一言。初戦のドイツ戦に向けても不安が高まるが、感触的にはドイツ戦までに間に合わせる気持ちでいると答えている。
一方、遠藤は脳震とうの復帰プロトコル最中のためカナダ戦の出場ができない状況。そのため、カナダ戦の行われるドバイには「行かないです。試合に出られないので、こっちに残ります」とし、カタールで調整を続けることを明かした。また、ドイツ戦に向けては「先生と話して少しずつですね。サッカーをやってみないとわからないので、やってみて大丈夫だったらという感じ」と語り、徐々に様子を見ながら準備を進めていくことになりそうだ。
本大会前最後の練習試合となるカナダ戦は17日に行われる。この2人がピッチに立てないことに加え、田中も別メニュー調整のため、森保一監督がボランチ起用に頭を悩ませることになることは間違いない。
柴崎岳を中心に考えてダブルボランチの相方に誰を置くのか。それとも違ったシステム等を試すのか。カナダ戦ではボランチの起用法が鍵を握りそうだ。
