日本サッカー協会(JFA)は、都内・JFAハウスにある日本サッカーミュージアム内ヴァーチャルスタジアムで、同ミュージアム最終日となる26日、トークイベント「未来へのパス」を行った。
イベントには、2002年ワールドカップ日韓大会メンバーである元日本代表FW鈴木隆行氏、澤穂希氏・宮間あや氏の11年女子W杯ドイツ大会優勝メンバー、佐々木則夫JFA女子委員長、森保一日本代表監督、池田太なでしこジャパン監督が登壇。約2000名の中から抽選で選ばれた一般観覧者約100名も来場し、トークに耳を傾けた。
冒頭、大仁邦彌館長が「2003年12月に開館したミュージアムは昨年までに71万人のかたにご入場いただいた。サッカー協会オフィスの移転に伴い長期休館となります」と挨拶。続いて日々野真理氏の司会のもと、トークセッションがスタートした。鈴木氏による02年日韓大会の“つま先ゴール”の話をかわぎりに、森保監督は直近のカタール大会、佐々木委員長と澤氏、宮間氏の女子W杯優勝メンバーがそれぞれのワールドカップについて語った。
今年の7月、なでしこジャパンが女子W杯オーストラリア&ニュージーランド大会に臨むため、女子サッカーについても多くの会話が行われた。池田監督は、1勝2敗に終わった先日のShe Believes Cupを振り返り、「試合を戦うごとに成長が見られた」と総括。佐々木委員長も「負けてはいるが、可能性を秘めた戦いをやっていた」と述べている。
また、森保監督はトークショーのテーマである「未来へのパス」について、先人への感謝を述べつつ、日本代表の勝利とレベルアップを目指すとした。そして「(日本代表の)普及活動、営業活動、広報活動を行い、コアなサポーターのみなさんにはよりサッカーの楽しさを知っていただく、まだサッカーに興味を持っていただけない人たちにはサッカーの素晴らしさや楽しさ、スポーツとして楽しい素晴らしいと思ってもらえるよう活動をしていきたい。なでしこが(夏の)W杯で間違いなく飛躍してくれると思いますので、去年のW杯からのつながりで、バトンタッチしていきたいと思います」と続けた。
02のW杯日韓大会開催を記念して日本サッカーのレガシーを伝えるために03年にオープンしたサッカーミュージアムはこの日をもって一時休館となる。歴代の日本代表ユニフォームや女子W杯ドイツ大会の優勝トロフィーなど、収蔵品数は約70,000点(書籍、資料含む)を数え、うち約1,000点が最終日に展示されていた。ミュージアム通算来場者数は、03年12月22日開館以降の累計710,126人を数えている。
