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「すべてにおいて日本よりもう一段上」本間至恩がベルギーで実感した課題。目標は5大リーグへのステップアップ/インタビュー

 2022年夏にアルビレックス新潟からベルギー1部の名門クルブ・ブルッヘに完全移籍した本間至恩。初年度はセカンドチームであるクルブNXTで水に慣れていくこととなったが、そこで結果を残すと、トップチームのリーグ戦最終節ユニオン・サン=ジロワーズ戦で途中起用され、1ゴール1アシストの結果を残している。初の海外挑戦で輝きを放った若武者は、5大リーグ、さらに日本代表への思いを口にした。【取材日:6月20日/聞き手=上村迪助(GOAL編集部)/取材協力=アシックス】

■フィジカルの課題を実感

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――ベルギー初年度の手応えをお願いします。
 結果としてはクルブNXT(セカンドチーム/ベルギー2部)で4ゴール4アシスト、トップチームでは1ゴール1アシスト。全部で10得点に絡みました。もう少しとれたら良かったというのはありますけど、そこは来季にもっととれるように努力していけばいいと思います。アルビレックス新潟ではパスを繋いでいましたが、ベルギーではフィジカルの強さなどを感じ、難しい部分もありました。パスを繋いで簡単にいけるところばかりではなく、本当に個人の力がもっと必要だったり、フィジカルの部分ももっと自分で行かないといけなかったり、球際の部分だったり、本当に課題がたくさん見つかった1年だったと思います。

――大柄ではない選手として、フィジカル面の課題をどのように改善していきますか。
 やはりフィジカルの底上げは必要だと思いますし、弱いからといってぶつからないということでは絶対いけないです。必ずそういう場面はたくさん出てくるので、しっかり耐えて前に推進していけるような、そういうフィジカルは付けていかないといけないです。プレースタイルのところでは、新潟時代のようにドリブルだったり、間で受けてラストパス、フィニッシュだったりはもっとクオリティを高めていかないと海外では活躍できないとも思いました。

以下に続く

――お手本にしている選手はいますか。
 小さい頃からずっと好きだったのはリオネル・メッシ選手です。海外に行って、なおさらメッシ選手がいかに凄いか、化け物なのかを感じました。

――Jリーグ時代よりも海外でより実感したと。
 そうですね。日本でもプレッシャーが速いチームや強いチームはたくさんあります。けど(海外は)すべてにおいて日本よりもう一段上というか、そういうのは本当に感じました。

――セカンドチームでの活躍を経てトップチームへ。指揮官からの期待は実感しましたか。
 最後の試合(最終節ユニオン・サン=ジロワーズ戦)、ブルッヘは優勝がもうありませんでしたが、監督は『最後に勝って終わらないといけない』、『ブルッヘは負けてはいけないチーム』とミーティングで言っていました。そこで自分が途中交代で入る時は『ボールにたくさん触って、どんどん仕掛けろ』と言われて。そこで結果を残せたことは本当に大きかったと思います。

■結果を出さないと代表入りは「話にならない」

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――サッカーと出会ったきっかけをお教えください。
 親がサッカー好きで、公園とかによく行って一緒にボール蹴って。そこから自分で好きになって、新潟のクラブチームに入って、どんどん好きになっていきました。

――育成年代ではどのような観点でスパイクを選んでいましたか。
 小さい頃は色々と履いていましたけど、最初はデザインで選びました。あと、好きな選手が履いているスパイクを真似したいと思って履いていました。今はアシックスを履いていて、サッカーをしている子どもたちに『真似して履きたい』と思われるぐらいの選手になりたいと思います。

――プロになってからのスパイク選びはどう変化しましたか。
 プロに入ってからは格好良さだけで選んでいてはダメなので。ボールの蹴りやすさだったり、フィット感だったり、そういうところ全部を見て判断しています。今履いているアシックスさんのスパイクが、一番自分に合っていると思います。見た目も結構白のベースが好きで、本当にアシックスさんは結構シンプルに作ってくれるので。恰好いいと思います。

――話題を移りまして、描いているキャリアプランをお教えください。
 日本代表に入るには、まずは自チームで出場して結果を残さないと話にならないので、今いるブルッヘでしっかりと結果を残して、得点とアシストをシーズン通してとっていければそこは見えてくると思います。そこは本当に自チームで頑張っていきたいと思います。あとはこれからステップアップをもう一つして、5大リーグに行ければ成功だと思います。なかなかそこまで行けるサッカー選手は少ないので、そこを目指して頑張っていきたいです。

――その中で新シーズンの目標は?
 まずトップチームで出場する、というところ。出ないと数字も残せませんし、トップチームで出場する部分をまずは目標にしたいです。そこから出始めて、(さらに具体的な)目標を立てていければいいかなと思います。

――ファン、サポーターの方々にメッセージをお願いします。
 クルブ・ブルッヘに所属している本間至恩です。みなさん、いつも応援ありがとうございます。来季もベルギーで頑張ります。引き続き応援をよろしくお願いします。

Profile

MF 本間 至恩(ほんま・しおん)
2000年8月9日生まれ、22歳。新潟県出身。164cm、59kg。右利き。新潟U15-新潟U18-新潟を経て2022年夏にクルブ・ブルッヘ(ベルギー)へ完全移籍。初年度はクルブNXT(セカンドチーム)に所属。世代別日本代表の常連であり、新潟の下部組織に在籍していた2017年、高校2年生にして2種登録選手としてトップチームデビューを飾り、クラブ史上最年少での出場を記録した。J2通算123試合21得点、ベルギー2部通算23試合4得点、ベルギー1部通算2試合1得点。(7月24日時点)

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