AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦の浦和レッズ戦に向けて、アル・ヒラル(サウジアラビア)が厳格な転売対策をとっている。
日本時間4月29日26:30にホームのキングファハド・インターナショナルスタジアムで浦和とのACL決勝第1戦を戦うアル・ヒラル。連覇を目指すサウジアラビアのクラブは、スタジアムに空席を生む“フェイク・サポーター”を締め出すために有無を言わさぬ手段に出ている。
アル・ヒラルのスルタン・アル・シェイクCEOは決勝第1戦のチケット販売において、公式のプラットフォームでのみ販売・発行の責任を負うことを強調した。ファンに向けては他のプラットフォームから購入しないように警告し、チケットの入手は公式から直接手に渡る経路のみであると宣言している。
そして、これに違反して販売されたチケットを監視し、これまで発覚したものも含めてすべてキャンセル扱いとして再度販売することを公式に発表。それらの手段で入手したことによってキャンセルとなったチケットの保持者には、クラブとして一切の責任を負わないことも説明された。
この措置はもちろん、スタンドを空席にする“フェイク・サポーター”ではなく、実際にスタジアムを訪れて応援したいファンを重視するもの。重要な意味を持つ第1戦では、熱狂的かつ浦和にとっての完全アウェイな空気が形成されそうだ。
なお、浦和もホームで行われる第2戦のチケットの転売行為に対し、「非公式チャネルでの転売行為に対しては、『特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律』(チケット不正転売禁止法)が適用され、『特定興行入場券』の不正転売、または不正転売を目的としてチケットを譲り受けた場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科せられる」と公式サイトで警告。公式が無効としたチケットの再販売には言及されていないものの、「非公式チャネルで転売されたチケットにつきましては無効とし、入場をお断りいたします」と厳格な対応を打ち出している。
これら明確な立場を示している両クラブによる決勝2試合は、互いに多くのサポーターを迎えた熱狂的な雰囲気となりそうだ。




