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ブンデスリーガ

7連覇達成も…なぜバイエルンは監督交代騒動に揺れているのか?

17:30 JST 2019/05/24
Niko Kovac Bayern Munchen 2019
バイエルン・ミュンヘンはニコ・コバチ監督の下2018-19シーズンのブンデスリーガ王者に輝き、7年連続優勝を成し遂げた。それにも関わらず、バイエルンは監督を交代する可能性が高まっている。その理由について『Goal』ドイツ語版が解説する。

バイエルン・ミュンヘンが監督交代騒動に揺れている。

1週間前、『Goal』ではスクープとして「バイエルンは2冠を達成してもニコ・コバチを解任する」と伝えた。2冠の可能性を残していたバイエルン側は当然火消しに走ったが、現在も騒動は収まっていない。ジュレン・ロペテギやマウリシオ・ポチェッティーノなど、様々な監督が候補へと挙げられている。それは、ブンデスリーガ7連覇というだけでは隠しきれないピッチ上での問題にある。言わずもがな、チャンピオンズリーグ(CL)での早期敗退も大きな打撃となっているが、それ以上にコバチの信奉するスタイルが問題視されているのだ。

■支配者のようなサッカーを求めて

バイエルンが第一に狙いをつけたのが、アヤックスを率いるエリック・テン・ハーグだ。今季、バイエルンはCLでアヤックスと対戦し、2分けに終わっている。しかし、互角の結果とは裏腹に、アヤックスのスタイルは称賛され、コバチは評価を落としたのだった。

後に、アヤックスはベスト4まで勝ち進んだことで、コバチは「決して格下に遅れを取ったわけではない」とでも言うかのように溜飲を下げたが、現在も自身の地位を固めきれていないのは、力不足であることに他ならない。

テン・ハーグは非常に攻撃的な戦術を好む監督で、バイエルンのCEO、カール・ハインツ・ルンメニゲも注目している。おそらくはウリ・ヘーネス会長もそうだろう。というのも、テン・ハーグはバイエルンで働く上で最も重要な“面接”をすでに済ませている。実は、すでにバイエルンで働いた経験を持っているのだ。

2013年から2015年にかけて、テン・ハーグはバイエルンのリザーブチームの監督であった。当時トップチームの監督はペップ・グアルディオラ。チームには、最近ルンメニゲが将来の監督と名指しで挙げたシャビ・アロンソがいた。

バイエルンが欧州で指折りの魅力的なスタイルのフットボールを展開していた時、その3人が在籍していた。相手に関係なく自分たちの主義を貫く。それこそが"ミア・ザン・ミア"の哲学を押し通したもので、バイエルンだ。つまりは「支配者による支配者のフットボール」。では、最近のバイエルンのフットボールはどうだろうか? ニコ・コバチのフットボールとは何であろうか? この質問に答えるのは少々難しい。

■守備重視で失ったもの

何よりもまず、コバチはバイエルンの最高峰の選手たちの個々の能力に依存し切っていた。

キングスレイ・コマンとセルジュ・ニャブリという快足を飛ばすウィンガー、そして世界屈指のストライカー、ロベルト・レヴァンドフスキがいてこその結果なのである。

コバチ政権下のバイエルンは以前に比べ、格下のクラブを圧倒できることが少なくなった。もちろんスコアを見れば、大抵の場合でバイエルンが多く得点を手にしているが、試合を通じて圧倒はできていない。それはボール支配率やパス精度などの数値面を指しているわけではなく、試合全体の印象、つまり「勝つ確度」という面から見ると非常に物足りないものだ。それを示す典型的な試合が、今シーズンの降格チームであるハノーファー(◯3-1)とニュルンベルク(△1-1)とのシーズン後半での一戦である。バイエルンは思い通りの試合ができず、ガタついた。ニュルンベルク戦では2ポイントを失っている。

シーズンの最初に訪れた危機的な状況は、コバチが上からの指示に従うことで収まった。ルンメニゲがフォーメーションを変えさせ、ローテーションをやめることも強く諭したという。しかし、根底にある“スタイル”の問題は解決していなかった。

■リヴァプール戦後に選手たちが戦術を批判

最大の問題は、そのスタイルが選手たちから受け入れられていないことだ。

コバチはボランチを2人に増員することでリスクヘッジを図った。これまで指揮してきた監督たちとの最も大きな違いであり、コバチにとってディフェンスはオフェンスより重要であることを示す。事実、彼自身が何度も何度も繰り返しそう語っている。

昨夏から言われていたことではあるが、以前指揮していたフランクフルトではハマる戦術だったのだろう。しかし守備重視の戦術はバイエルンでは受け入れられない。誇り高きバイエルンには合わないのだ。伝統的にオフェンスはディフェンスより重んじられ、ピッチの中だけではなく、ピッチの外でもその精神性が重要視されている。選手たちもその精神を共有しているのだ。CL決勝トーナメントでのリヴァプール戦で選手たちは意気消沈した様子を見せ、試合での敗戦(2011年以降で最も早い敗退)の後には真っ先に主力であるチアゴ・アルカンタラとレヴァンドフスキが正直な思いを口にしている。

チアゴはファーストレグのパフォーマンスについて「アンフィールドでの試合はとても難しい、とは言え僕たちは少々守備的すぎた。0-0で終えられたのは守備的には成功だったけど、ゴール前で何も生み出すことができなかったということでもあるんだ。そういう意味で、僕たちは2試合を通して良いプレーができなかったと言える」と振り返る。直後に「あくまでも僕の意見だ」と付け加えたが、チームの総意であると見てもそう違いはないだろう。

序盤からチーム状態が最悪で不安定な状態でしかなかったものの、ドルトムントの自滅にも助けられ、結果的にはリーグタイトルを獲得できたのが今シーズンだ。さらにはDFBポカール優勝にもあと一歩のところまで来ている。それでも、バイエルンは監督交代の必要に迫られている。

■求められる刷新

バイエルンの首脳陣は今夏、クラブ史上最大規模の刷新を行い、これまでにないほどの資金を投入するだろう。監督の交代も例外なく行われるはずだ。昨夏とは違って、監督の移籍市場には心躍る人材が揃っている。

前述のようにオランダには優秀な監督がいる。それは何もテン・ハーグだけではない。バイエルン在籍経験もあり、オフェンシブなフットボールで、ワクワクするタイトルレースを繰り広げてきた、PSVのマルク・ファン・ボメルである。『Goal』の取材によると、ファン・ボメルがバイエルンの次期監督になるとも伝えられる。いずれにせよ、コバチとの決別は既定路線なのだ。

バイエルンは今、混乱した現状から変化をもたらすことのできる監督を求めている。それも完璧に新鮮味のある監督が望ましい。選手を進歩させることができ、彼らにチームのアイデンティティを構築するシステムを教え、選手のポテンシャルを最大限に活かせるようなーー決して選手の能力に依存したり、ポテンシャルを無駄使いしたりするのではなくーーそういう監督を今バイエルンは求めているのだ。

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