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経験したことのない浦和の“圧”。味方の「声が届かない」フクアリでジェフ千葉・髙橋壱晟の感じた差

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味方になってきたスタジアムで今までにない相手の“圧”を感じた。キャプテンマークを巻いてJ1の舞台に立った“ミスタージェフ”MF髙橋壱晟。青森山田高から2017年に千葉に加入し、今季から副キャプテンを務める。試合前にはJ2通算200試合出場達成のセレモニーが行われ、笑顔を見せていた。昨季はJ1昇格プレーオフの徳島ヴォルティス戦で値千金の決勝点をアシストしている。髙橋は「最高の練習をしてきた」チームとともに強い覚悟でこの舞台に備えてきた。だからこそ、「もっとできた」と悔しさをにじませる。(取材・文=浅野凜太郎)

■味方同士の声が届かない

雪が降りしきるなか、1万6338人が詰めかけたフクアリで千葉は浦和とのJ1百年構想リーグ開幕戦を迎えた。

千葉は、ホームのアドバンテージを生かして試合を優位に進めたかったが、5分に味方同士の連係ミスでロングフィードの処理に失敗し、ペナルティキックを献上。そのままPKを決められて先制点を許した。試合の入りが良かっただけに、小林慶行監督が「絶対に許されない」と厳しく指摘した場面だった。

「約束事として、ああいうミスをしてはいけない」としつつ、それだけではない要因があったと失点につながったシーンを髙橋は振り返る。

「プレーしていて感じたのは、スタジアムの雰囲気ですね。浦和さんのサポーターの熱量で、僕らのコミュニケーションが取りにくかった。だからこそ、1失点目のようなミスが生まれてしまったと思います。適応していかないといけない」

選手や監督は、千葉サポーターの存在が力になっていると日ごろから口をそろえて言ってきた。しかしこの日は、これまで経験したことのないような“圧”がスタジアム全体を包み、選手たちの判断を鈍らせた。

「声が届かない。コミュニケーションが取れる状況じゃないんです」

出鼻をくじかれた千葉は続く12分に右サイドから突破を許し、最後は浦和FW肥田野蓮治にこぼれ球を詰められて失点。2得点を先取された。千葉はボールを保持し、得意のサイドアタックから惜しいチャンスもつくった。しかし決定力を欠き、試合はそのまま0-2で終了。開幕戦は黒星スタートとなった。

■求められる“個”のレベルアップ

jef unitedGetty Images

何が足りなかったのか。

「勝てなかった試合だとはまったく思わないです」

右サイドバックの位置から攻守に奮闘した髙橋は「チームの戦術的な部分の差は、そこまで感じなかった。やっぱり個の部分」と考えを口にした。

小林監督の下で“一体感”というキーワードを掲げ、サポーターも巻きこむ形でJ1復帰を成し遂げた。しかし「間違いなく個は伸ばさなきゃいけないと思います。もちろん組織も大事ですけど、個で負けてしまうと組織が崩れてしまう」ーーそれをあらためて認識した一戦だった。

腕章を巻く責任感についても「僕自身の振る舞いがすごく問われる立場になっているので、使命感みたいなものを感じます。まずは姿勢で見せることが大事だと思いますし、リアクションも含めてもっとオーバー気味にやる必要があるかもしれない」と力を込める。

シーズン開幕前のちばぎんカップで柏レイソルに力の差を見せつけられ、1-2で敗れている。これで2試合連続の黒星となったが、誰も下を向いていない。

指揮官も言う。

「魔法の戦術もないですし、魔法のトレーニングもありません。『愚直に続けていく強さがありますか?』と問われている」

J1のクオリティを体感した今だからこそ、改めて日々の練習に取り組んでいく。その先に“1勝目”が待っているはずだ。

「まずは自信だと思います。個人の力を1週間で伸ばすことはできません。だけど自信とかメンタリティの部分はすぐにでも変えられると思う。『J1に慣れる』とか言っている場合じゃないので、自信をつけるためにも1勝したいです」

敗戦を引きずらず前を向く。副主将の髙橋は先頭に立って、チームを引っ張って行く。

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