日本代表は20日、2026年ワールドカップ(W杯)出場が決定。それから一夜が明けた21日に記者会見を開き、主将のMF遠藤航が出席した。
アジア最終予選で首位を独走し、8大会連続8度目のW杯行きを決めた日本。カナダ、アメリカ、メキシコの開催3カ国を除けば、“世界最速”のW杯出場で、日本史上でも3試合を残して最速のアジア最終予選突破となった。
前夜の試合に出場した遠藤は森保一監督、宮本恒靖JFA会長、そして山本昌邦ナショナルチームダイレクターとともに登壇し、今の思いを語る。
「まずはW杯出場を獲得できて非常に嬉しく思う。最速での出場権獲得だけど、やっぱり戦ってみて簡単な試合ではなかったなという印象が最終予選を通じてある」
「こうやって結果を残した、残せたのも日頃の会長をはじめ、協会スタッフのサポートがあってのこと。選手が毎試合でサッカーのみに集中でき、その関係を作ってくれたからこそ、こうやって結果を残せた」
「そういった意味で協会のみなさんに感謝しているし、メディア、ファン、応援してくれたみなさんを含め、ここまでのサポートに感謝したい。昨日も話したけど、僕らの目標は優勝」
「ここからがまた新たなスタートになると個人的に思っている。選手としてこれからさらに激しい競争をしていくなかで、しっかりとチームとして切磋琢磨して、これからの準備期間、1試合1試合を大事に戦っていきたい」
そう安堵と新たなる決意を口にしたキャプテンだが、日本のW杯最高位はベスト16。最近のチーム内から聞こえてくる“優勝”はかなり高いハードルだが、その目標にこう力説する。
「僕がW杯優勝を目標に掲げた背景には僕だけの感情ではなく、周りの、前回のW杯を経験した選手たちの雰囲気や、悔しさ、会話を聞いたときにそういう目標にした方がいいなと思った」
「目標設定はアスリートにとって大事で、高すぎても難しいし、低すぎてもよくない。僕も目標設定に関して、ベスト4がいいのか、優勝って言っちゃった方がいいのかを考えた。でも、今のチームの雰囲気というか、選手を見ると、W杯優勝を掲げる方がベストだと思って、掲げている」
「それを達成するために大事なのは最終的にW杯で結果を残す上で、これからの試合結果に一喜一憂しないということ。アスリートのメンタリティというか、W杯で結果を残すためにそこの過程や結果で一喜一憂しないのがすごく大事になってくる」
「もちろん、全勝してW杯に向かうのがベストだけど、そのなかでも改善すべきことが出る。昨日のバーレーン戦に関しても勝ったからオッケーというわけではない。それの積み重ねをW杯までの期間にやっていくのがチームとして大事」
「どんな結果が出ても、その過程でブレず、W杯優勝をとにかく掲げるというメンタリティをチームとしてもてるかがメディア、ファンも含めて、大事だと個人的に思う」
今季のプレミアリーグでも優勝にまい進するリヴァプールに身を置く32歳MFはまた、日本というチームにも共通する部分を感じながらプレーしているようで、自信をうかがわせる。
「選手は毎試合で勝って当たり前の雰囲気というか、そういうメンタリティをもった選手が揃っている。1つ1つの勝負に一喜一憂せず、目標がそれぞれ明確にあって、そこに向けて積み上げている」
「そこは今の日本代表の雰囲気と似ている。僕が表現しているものもあるかもしれないけど、そういうところは何かタイトルを獲るとか、何かを成し遂げる上で非常に大事なメンタリティだと思う」
「あとは細部にこだわるということ。結果が出ても、さらによくするために何をすべきかとか、いいサイクルがあって、継続して結果を残し続けられるのもタイトルを獲得する上で欠かせない」
「このチームもだけど、リヴァプールでも誰が出ても結果を残す。特に、今季のリヴァプールはそういった形で結果を残している。そこも大事で、このチームはみんながまずチームのために何ができるかを考えてやっているし、すごくいいチームになってきていると感じる」

