横浜F・マリノスは4日、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)ノックアウトステージラウンド16・第1戦で上海海港(中国)と敵地で対戦した。
山東泰山の撤退という前代未聞の事態が起きながら、リーグステージを6勝1敗(山東戦は無効試合に)の首位で通過した横浜FM。ノックアウトステージ一発目のラウンド16ではリーグステージ第8節でも対戦した上海海港と再び激突することに。2023年まで横浜FMを指揮したケヴィン・マスカット監督率いる同クラブは、本来であればリーグステージ敗退だった中、山東の撤退により順位が8位に繰り上がり、このラウンド16に進出した。
準々決勝以降(ファイナルステージ)はサウジアラビアでのセントラル開催となるだけに、きっちりと突破したい横浜FMは、1日に行われた明治安田J1リーグ第4節の湘南ベルマーレ戦(1-1)から先発メンバーを4人変更。サンディ・ウォルシュ、山根陸、ヤン・マテウス、遠野大弥が先発した。
第8節では2-0と快勝。敵地からアドバンテージを持ち帰りたい横浜FMは、序盤からボールを保持するも決定機を思うように作れず。それでも30分、ボックス右のポケットをとった植中朝日が松原健からパスを受け、中央にグラウンダーのクロス。これは相手に触られるも、ゴール前左に流れた浮き球をアンデルソン・ロペスが頭で押し込んだ。
アウェイの地で貴重な先制点を奪った横浜FMだが、上海海港も攻勢に。36分にボックス内に斜めのパスを差し込まれると、混戦になったところからグスタボにシュートを打たれるが、これはわずかにゴール右外を逸れて難を逃れた。
1点リードで試合を折り返した横浜FMは後半半ばにかけて再びチャンスを創り始める。60分、A・ロペスが左サイド深い位置で相手DFのクリアをブロックすると、遠野、植中とつなぎ、最後はボックス右に走り込んだヤン・マテウスがパスを受けて左足を振り抜くも、ここはGKイエン・ジュンリンに阻まれた。
このチャンスを決めきれないでいると、69分にピンチ到来。上海海港に自陣からうまく崩されて左サイドに展開されると、リー・シュアイにボックス左への侵攻を許し、左足でニアサイドを狙われる。GK朴一圭は触れなかったが、左ポストに直撃すると、こぼれ球に反応したレオナルド、リー・シュアイに対して横浜FM守備陣が身体を張った対応で凌ぐ。
アウェイで勝ち点3を持ち帰りたい横浜FMは、76分に植中と遠野を下げて天野純とエウベルを投入。82分には先制ゴールを奪ったA・ロペスを下げて井上健太をピッチへ。その後、横浜FMは終盤にかけて、幾度か危ない場面も作られたが、最後までゴールを許さずに逃げ切りに成功。横浜FMは敵地で1-0での貴重な勝利を手にし、11日にホームで行われる第2戦を迎える。

