日本代表MF堂安律は、ブラジル代表戦の勝利を振り返った。
14日に東京スタジアムで“王国”ブラジルと激突した日本。前半のうちに2ゴールを許す苦しい展開となったが、52分に南野拓実が1点を返す。さらに62分、伊東純也のクロスから中村敬斗がネットを揺らして同点に追いついた。すると71分、CKから上田綺世が逆転弾。3-2で見事な勝利を飾っている。
14回目の対戦にして、ブラジルを初めて下した日本。歴史的な勝利となったが、堂安律は来年のワールドカップで勝利することこそが重要だと強調した。
「2つの思いがあります。1つは、日本サッカーにとってブラジルという国を倒せたことは間違いなく大きな一歩だと思います。歴史を作ったので、素晴らしい日になったと思っています」
「そしてもう1つは、本大会で勝たなければいけないということ。勝利の後に釘を刺すようですけど、本大会で勝ってこそ“本物”ですし、彼らが本大会のテンションかといったらそれはわからない。自分たちで話し合う必要があります。手放しで喜ぶ時間はないですしね。ただ、素晴らしい日になったとは思っています」
また、後半の反撃について「ハーフタイムで多少戦術を変えて、僕が使った言葉で言えば『殴りに行った』。その結果として逆転できたので、サッカーって本当にわからないなと思いました」とコメント。そして「(前半は)複数の主力選手がいない中で、何かこうネガティブというか、変えようとする選手が少ないなとは感じていました。だからこそ、たくみくん(南野拓実)と僕は『ネガティブにならずポジティブにトライしていこう』と声をかけていました」とチームを鼓舞していたことを明かしている。
前回のワールドカップでは、グループステージでドイツやスペインを下している日本。ピッチに立っていた堂安律は、その影響があったかと問われると「間違いなくありました。僕らは冗談で“戦術カタール”と言っているんですが(笑)」とし、「正直0-2はキツイですが、1失点まではOKだと思います。それはスペイン戦で学んだことです。2失点は厳しかったですが、そこから逆転できたのは良かった。それでも2失点しているので、反省はした方がいいですね」と気を緩めることなく課題として受け止めている。
ワールドカップ5度の優勝を誇るブラジルとの対戦となったが、堂安律はチームが着実にステップアップしていることを実感している。
「もちろん上のチームと対戦する時はモチベーションが上がります。ただ、もうビッグネームの選手と対戦しても名前負けしなくなっていると思います。誰が出てこようと、普段からそういった相手と対戦しているので、特に何も思わずに戦うことができました」
そして「1試合では変わらないと思うので、殴り合って後半は勝てましたが、映像は見直す必要があります」とコメント。改めて、本大会が本番であることを強調しつつ、さらなるレベルアップに向けて努力していくことを誓っている。

