monaco sns 16-9©AS Monaco

モナコのマーケティング担当が語る南野拓実加入の効果。「日本のファン、ソーシャルの数が大幅に増えている」

■日本とモナコは似ている

ASモナコのマーケティングチーフを務めるティボー・シャトラール氏が、日本市場の開拓や今後のビジョンに向けて思いを明かした。

2016-17シーズンにリーグ優勝を飾るなど、リーグ・アンの中でも常に上位を維持してきたモナコは、昨季にクラブ史上初の日本人選手である南野拓実を獲得した。これまで韓国のパク・チュヨンらアジアの選手を獲得したことはあったが、アジア人選手がなかなか活躍できなかった中で、思い切った獲得にいたったと言っていいだろう。

マーケティングサイドはこの好機を逃さなかった。これまで以上に日本市場に力を入れ、モナコ観光局との協力や日本を拠点としたスポンサーを獲得。「日本市場は我々にとって非常に重要です」とシャトラール氏が語るように、南野の獲得を契機に様々な取り組みを進めている。

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「我々が日本市場で取り組んでいるのは、伝統と現代性の融合です。豊かな歴史があり、技術的にも優れた先進性がある。そういう点で日本とモナコは似ています。モナコの文化や環境は日本人観光客にとっても魅力的なはずです」

最近ではクラブのプロダクションチームがインターナショナルマッチウィークの期間中に南野とともに日本を訪問した。南野の選手側面だけではなく、日本での私生活も収めたドキュメンタリーを制作し、魅力的なコンテンツを作り上げた。シャトラール氏はこの映像について、「特に日本の視聴者に非常に高い評価を得ました。YouTubeでの視聴者の約70%が日本からでした」と振り返る。

さらには3人のインハウス・デザイナーが多様でユニークなコンテンツを制作し、SNSなどを通じ発信している。特に日本に関連したコンテンツは、その斬新さとユニークさで従来の写真よりも高いエンゲージメントを獲得しているという。

■南野加入による確かな変化

minamino-marketing©AS Monaco

「彼が加入してからスタジアムを訪れる日本のファンの数が大幅に増えています」と、シャトラール氏は目に見えるマーケティング面での成果を語る。同時に「SNSではシーズン開幕以来、我々のプラットフォーム全体で約6,500万インプレッションを記録しました。昨年の3,500万インプレッションから大幅に増加しています」と確かな変化が起こっていると説明する。

この新たなムーブメントを継続するために、今後の戦略においてどんな考えを抱いているのか。シャトラール氏は笑顔でこう返答した。

「 将来的には日本企業との提携を望んでいます。日本のブランドはとても革新的で、私たちの野心と一致している。クラブとして国際的なブランドと付き合うことは不可欠だと思っています」

また、シャトラール氏は日本のサッカーファンにこんなメッセージを送っている。。

「日本の皆さんに、モナコの魅力と活発なスポーツシーンとの融合を思い描いでいただければと考えています。我々はモナコにもっと多くの日本人観光客を迎えることを楽しみにしていますし、南野がモナコにいる間に応援しに来てくれることを願っています。特に、来シーズンはクラブ創設100周年に当たります。世界中のファンと一緒にクラブにとって歴史的な節目となる1年にしたいと思っています」

南野の加入をきっかけに日本市場との結びつきを強くしているモナコ。今後、日本とどんなコラボレーションを見せていくのか。次なるフェーズを楽しみにしたい。

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