2017-12-01-j1po2016-02.jpg

【2016年/J1昇格プレーオフ・プレイバック】C大阪が昨季の雪辱果たす…3年ぶりにJ1の舞台へカムバック

2016年の明治安田生命J2リーグは、優勝を決めた北海道コンサドーレ札幌の勝ち点が85、J1自動昇格となる2位の清水エスパルスは同84、3位の松本山雅FCも同84と、熾烈な優勝争いが繰り広げられた。

優勝した札幌は、1-0と僅差で勝利した数が11試合にのぼり、前年から続けて23試合無敗とJ2記録に並ぶ無類の強さを見せた。首位を独走し、早々と優勝が決まるかと思われたが、終盤に失速。第40節まで16試合無敗で追い上げを図った松本と、連勝を伸ばす清水が怒涛の追い上げを見せ、最終節まで優勝・自動昇格が決まらない混戦模様となった。しかし、札幌は最終戦でツエーゲン金沢とホームで引き分け、優勝を手に。清水と松本はともに勝利したが、得失点の差で自動昇格圏内となる2位には清水が入った。

一方で、J1昇格プレーオフに参加したのは、3位の松本、2年連続で4位のセレッソ大阪、5位の京都サンガF.C.、6位のファジアーノ岡山となった。なお、プレーオフ圏外の7位・FC町田ゼルビアと6位の差は、得失点差のみ。プレーオフ圏内を巡る争いも熾烈だった。

以下に続く

準決勝で、3位の松本は、6位の岡山と対戦。23分に先制されるも、74分にMFパウリーニョのゴールで追い付き、1-1で後半アディショナルタイムを迎える。試合終了間際の90+2分、岡山はFW赤嶺真吾の劇的ゴールで勝ち越し。J2最終節まで優勝の可能性を残していた松本は、試合終了まで残り数秒というタイミングで、J1行きの切符を失うことになった。

5位の京都をホーム・キンチョウスタジアムに迎えた4位のC大阪は、13分にFW柿谷曜一朗のゴールで先制。終了間際に追い付かれ、1-1で引き分けたものの、リーグ戦上位優位のレギュレーションにより、決勝進出を決めた。

決勝の会場はキンチョウスタジアム。2016シーズンからレギュレーションが変更され、リーグ戦上位チームのホームスタジアムが決勝の会場になることに。降りしきる雨の中行われたC大阪と岡山の一戦は、後半に試合が動いた。52分、丸橋祐介の右CKにソウザが合わせる。しかし、これはGK中林洋次に防がれるも、こぼれ球を清原翔平が左足で押し込んでC大阪が先制する。その後の岡山の反撃をしっかりと抑え、C大阪が1-0で完封勝ち。3年ぶりのJ1復帰を果たした。

2017-12-01-j1po2016-02.jpg

試合後、大熊清監督は「最後になって、セレッソが本来目指すべきサッカーができた」と振り返り、「(柿谷)曜一朗も戻ってきたということで、最後まで悔いなくやるために、本来セレッソがやってきた伝統ある戦い方にチャレンジした」と総括した。

C大阪は2016シーズンにスイスのバーゼルから柿谷曜一朗が復帰。満を持して臨んだシーズンだったが、6月のV・ファーレン長崎戦で右足関節じん帯を負傷。長期離脱を余儀なくされた。それでも、懸命なリハビリの末、終盤戦にカムバック。プレーオフ準決勝の京都戦では値千金の先制点をマークした。

決勝後のフラッシュインタビューでは、喜びのあまり、目が潤むシーンも。「最後ピッチに立てて嬉しかった。出られるようにしてくれた皆のおかげ」と感謝の気持ちを口に。頼れる8番の帰還がチームを勢いづけ、遠ざかっていたJ1の舞台を再び手繰り寄せた。昨季昇格プレーオフ決勝で涙した屈辱を乗り越え、桜の戦士たちがJ1の舞台へカムバックを果たした。

2017-12-01-j1po2016-03.jpg

▶Jリーグを観るならDAZNで!1ヶ月間無料のトライアルを今すぐ始めよう。

広告