デュッセルドルフは29日、ブンデスリーガ2部の開幕戦でヘルタ・ベルリンと対戦。90分間を通して拮抗した展開で推移した中、後半に奪った1点を守り切り、強敵のヘルタ・ベルリンに対して1-0の勝利を飾った。
4月に右膝内側じん帯を断裂し、昨季の終盤戦に出場できなかった田中だが、リハビリを終えてプレシーズンからトレーニングに復帰。プレシーズンは再発への不安もありながらトレーニングマッチなどを進めていたこともあり、開幕戦が初のフル出場となった。
試合では低い位置でビルドアップの起点となったり、あえて降りすぎず高い位置でリンクマンとなるなどと奮闘した田中。「前半はそんなに焦らずにゼロで抑えれたのがよかったかなと。あれで0-1だったらきつかったですけど、ゼロで進められるんだったら全然問題はなかった。もう少し崩したいですけど、悪くなかったかなと思います」と振り返るように、前半を耐え切ったことが後半の推進力につながったと明かした。
個人としては「強度や膝の状態も含め、治ったとはいえ公式戦と練習試合は違う」とする中で、90分間走り回り勝利に貢献。「公式戦を90分やれたというのは、自分の中ですごくホッとしてる部分ではあります」と語りつつ、「身体がそんなに動かなくてもプレーできるようになれば、より平均値は上がるだろうし、それで身体を動かせればよりクオリティも上がると思う。そういう意味では両方を追い求めていくことが大事かなと思います」と今後に向けた思いを口にした。
また、今夏の移籍市場で多くの憶測が飛んでいることについては、「(言えることは)無いです。憶測で自分のパフォーマンスが上がるわけではないので、ピッチでやるだけかなと思います。仮に行くのであれば、またそこで違う課題も出てくるだろうし、今は毎週、毎週試合に向けてやるだけ。今週終わったら、また休んで来週というだけかなと思います」と現状の思いを明かしている。
新シーズンに向け、「数字はこだわりたいなと思っていますし、そこは自分にすごく足りないところだと思う。毎年、5点取れる選手だったら価値は変わる。自分のシーズンの平均得点を上げていければなと思います」と語った田中。移籍の可能性を残しつつも、まずは目の前の試合に全てをぶつけていく構えだ。


