日本代表MF原口元気やFW浅野拓磨が所属するハノーファーは今年1月の移籍市場でMF香川真司の獲得を逃している。ドイツ誌『キッカー』は、同クラブが同選手を巡る争奪戦に出遅れた理由を明かした。
ボルシア・ドルトムントからの移籍を望んでいた香川だが、1月の移籍市場の終盤、関心が伝えられたモナコ行きが実現しなかったもののマーケット最終日に今シーズン終了までの期限付きでのベシクタシュ入りが決定。そして、トルコではリーグ戦5試合で3ゴールと1アシストを記録すると、ここに来て日本代表メンバーへの復帰を果たすことに。
一方、香川が1月31日にトルコへと向かっている間、ハノーファーの新監督に就任したばかりだったトーマス・ドルはホルスト・ヘルトSD(スポーツディレクター)とともにリーグ戦に向けた記者会見に臨み、香川の獲得に乗り出していることを明言。メディアでは既にベシクタシュ入りが確実とも見られていた香川のレンタルでドルトムントと合意に達したと話していた。
『キッカー』によれば、このような事態を招いたのはハノーファー内部のコミュニケーションの問題とのこと。1月30日に香川のモナコ行きの可能性が消滅したことを知ったヘルトSDは、マルティン・キント会長から許可を得ようと試みたが、電話が通じなかったという。翌朝にドルトムントと話をつけたハノーファーだが、その時には香川はすでにベシクタシュが手配したプライベートジェットに乗っていたため、獲得の可能性はもはやなかったようだ。
ハノーファーはまた1月には獲得を狙っていた当時無所属だった元フランクフルトFWアレックス・マイヤーを2部ザンクト・パウリに横取りされている。さらにホッフェンハイムから期限付きで加わったDFケヴィン・アクポグマはハノーファー加入4試合目で重傷を負い長期離脱を強いられることに。ブンデスリーガ第25節消化時点で17位に低迷する同クラブだが、強化においても運に見放されているようだ。

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