フランクフルトの日本代表MF鎌田大地はDFBポカール準決勝シュトゥットガルト戦で逆転弾を奪うなど敵地での3-2の勝利に貢献。オリヴァー・グラスナー監督は試合後、同選手を称賛した。
3日に行われたDFBポカール準決勝で鎌田、長谷部誠がスタートのフランクフルトは敵地で遠藤航、伊藤洋輝が先発で原口元気がベンチスタートのシュトゥットガルトと対戦。19分にシュトゥットガルトがFWティアゴ・トマスのゴールで先制すると、後半51分にエヴァン・エンディカが同点弾をマークした。
そして、長谷部からのパスを受けた鎌田は55分、相手DFのチェックをかわし左サイドからカットインし、ペナルティエリア手前からのシュートでネットを揺らした。
鎌田はさらに75分にはPKの獲得に結び付くランダル・コロ・ムアニへのラストパスを通し、チーム3点目にも大きく関与。83分にはシュトゥットガルトのエンツォ・ミヨに1点返されるも3-2のまま逃げ切った。
グラスナー監督は、試合後のインタビューや記者会見で決勝進出の立役者となった鎌田の名前を何度も口にすることに。ドイツ『ARD』では安堵の様子で「後半からあのように巻き返すことができたチームを称えたい」と切り出すと、背番号15が久々に得点を挙げたことにも言及した。
「後半ではより決意をもってフィニッシュに持ち込んだ。前半はシュートできたはずの場面でパスを選んでしまったりしている。1点目はしっかり決め切っている。2点目に関しては…昨日ダイチに昨秋に彼が決めたすべてのゴールのビデオを見せたんだ。彼に『君はいつも14~18メートルの距離から決めているんだ。だからとにかく打つんだ』と話した。そして、今日はまさにそのようなシチュエーションで決めてくれた。私はものすごく嬉しいよ」
リーグ戦は9試合勝ちなしと不振のフランクフルト。現地メディアでは今季限りでの退団が決定している後半戦に入ってから公式戦でのゴールが「1」にとどまっていた鎌田や同じく今夏に契約切れのエンディカに批判が集まることもしばしば。グラスナー監督は会見でこのように語った。
「何度も『カマダは心ここにあらず』などと伝えられてきた。エンディカも同じだ。今日はその2人が1-1と2-1のゴールを決めたんだ。誰もが見たように、このチームは素晴らしいグループだ。確かにすべてがいつも上手くいくわけではない。だが、みんなが最初の1秒から最後までアイントラハトの勝利のためにすべてを尽くしていることに私は何ひとつの疑いはない。このようなスピリットを築き上げたことをものすごく誇りに思う。それがなければ、2年連続でアイントラハトとして2つのファイナルに進出することはなかっただろう」




