超逸材ショボスライとは何者か…クロース×ミリンコヴィッチ＝サヴィッチの“ハイブリッド”

10代にしてスタープレーヤーへの道を進むショボスライ。オーストリアで飛躍を果たした逸材に迫る。

ドミニク・ショボスライは確実に出世しつつあるプレーヤーだ。レッドブル・ザルツブルク所属のこのMFは、世界のフットボール界で最高級のティーンエイジャーと目されている。そんな彼は『Goal』が2000年1月以降生まれの最高の若手を選出する『NxGn』の2019年版において、欧州５大リーグ以外の選手の中で最高位を獲得した。

この若き才能は『Goal』独占インタビューで、自らのプレースタイルや憧れの選手について語ってくれ、さらには移籍の噂についても言及してくれた。

■C・ロナウドに憧れ

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このハンガリー人の急成長によって、大陸の数々のトップクラブが彼に興味を持つに至った。アーセナルやユヴェントス、バイエルン・ミュンヘンなども例外ではない。

この18歳は、いつかヨーロッパの一流クラブでプレーすることを熱望しているが、今は2017年から所属する現クラブでの境遇に満足している。それに、実力を証明するために学ばねばならないことがまだたくさんあることも理解している。

2000年以降生まれの世界中のティーンエイジャーで21位につけたショボスライは、『Goal』に以下のように話す。

「たくさんの人が言っているけれど、僕のプレースタイルはセルゲイ・ミリンコヴィッチ＝サヴィッチ（ラツィオ）とトニ・クロース（レアル・マドリー）に近いそうだ。そう言ってもらえて本当に嬉しいよ」

「（僕の将来については）いろんな憶測がされてきたよね。もちろんユヴェントスやバイエルン、アーセナルといったビッグクラブに興味を持ってもらえるのは光栄なことだけれど、現段階では、ザルツブルクでの自分の役割を果たすことと、自身が成長することだけに集中しているんだ」

「僕は今、最高クラスのクラブのメンバーだし、クラブは上手くいっている。僕の目標はミッドフィルダーとして定位置を確保することだ。他の結果は後からついてくる。誰もが世界のトップリーグやチャンピオンズリーグでプレーしていきたいと思っている。もちろん僕だって例外じゃない。けれど、今は目の前の目標をいろいろ達成していかなければならない。いい軌道に乗っているけれど、僕の旅は始まったばかりだから」

この若き才能は最近、ヨーロッパリーグ（EL）ラウンド16のナポリ戦でアシストを記録。さらにその週末に彼は、オーストリアリーグで初得点を記録した。

このティーンエイジャーは、現在ユヴェントスに所属するスーパースターを見ながら成長してきた世代だ。それは、このハンガリーの若者にとって憧れであったクリスティアーノ・ロナウドだ。

「クリスティアーノ・ロナウドには、彼の仕事に対する姿勢の面ですごく感激したよ」としながらも、彼はこう付け加えた。

「もちろん、彼はサッカー史上最高のプレーヤーの一人で、偉大な人間性も持っている。けれど、僕は自分の道を進もうと努力しているし、いつか僕も彼みたいに、子供達の憧れの存在になれればいいと思っているよ」

■父への感謝、代表への思い

Handout

ドミニクの父ゾルトこそが、彼のこれまでの成功の大きな要因となった人物だ。自身もプロサッカー選手であったゾルトは、トップチームまでどうすればたどり着けるかを知っていた。そして、ドミニクが３歳のころからずっと彼を指導し続けてきたのだ。

ゾルトは自分の息子の急激な成長を熱心に見ており、フェニックス・ゴールドFCというチームに所属させ、彼を地元であるセーケシュフェヘールヴァールでプレーさせた。最終的にドミニクはMTKブダペストと契約し、そののち2016年にザルツブルクに移籍。クラブのエリートアカデミーに参加することとなった。

ゾルトは彼がオーストリアに行く決断を下した際も決定的な働きをしている。そして、ドミニクは、これまで自身を支えてくれた父に何よりも感謝している。

「父がハンガリーのプロサッカー選手だったから、僕がサッカーを始めるのは当たり前のことだったんだ」

「彼はいつも僕を熱心に指導したがった。それで僕が３歳のころから一緒にやり始めたんだ。レッドブルアカデミーに行くまでは、１年間を除いてずっと僕を指導してくれた。父は今でも僕を一番鼓舞してくれる存在だし、僕の憧れだ」

「父は僕の成長にとって重要なファクターだったんだ。僕の練習やアドバイスに（たくさんの）時間を費やしてくれたことは一生忘れられないよ。家族がいなければ今この場所にいないと思う。僕のエージェントも、仕事面や私生活で大きな役割を果たしてくれている」

「当時（2017年）僕にはたくさんの選択肢があった。けれど、父とエージェントと相談して、ザルツブルクと契約することにした。ザルツブルクが提示してくれたプロジェクトはとても興味深くて、ここが一番いい選択肢だと感じたんだ。今ザルツブルクでの時間を楽しんでいるし、このチームで重要な役割を担えることを楽しみにしているよ」

ドミニクのプロキャリアでの成長において次の過程は、ハンガリーでのフル代表のキャップを刻んでいくことだろう。ショボスライは代表に対する意識をこう語る。

「大きな夢を描くタイプではないし、ハードワークをすることでこそ目標を実現できると思っている。けれど、もちろんどんなプレーヤーでも国のために重要な試合でプレーしたいと思っているだろうし、僕だってそうだ」

「すでに2回フル代表のチームに入っているけれど、代表監督のマルコ・ロッシがあとは全て決断することだ。彼が僕を信頼して起用してくれれば、チームのために全力を尽くす準備はできている」

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