■主な獲得・放出まとめ
【IN】
DFバンジャマン・パヴァール(23歳、フランス)
←シュトゥットガルト、移籍金3500万ユーロ(約41億2000万円)
DFリュカ・エルナンデス(23歳、フランス)
←アトレティコ・マドリー、移籍金8000万ユーロ(約94億2000万円)
FWヤン=フィーテ・アルプ(19歳、ドイツ)
←ハンブルガーSV、移籍金250万ユーロ(約3億円)
【OUT】
DFマッツ・フンメルス(30歳、ドイツ)
→ドルトムント、移籍金3050万ユーロ(約36億円)
DFラフィーニャ(33歳、ブラジル)
→フラメンゴ、フリー
MFハメス・ロドリゲス(28歳、コロンビア)
→レアル・マドリー、レンタルバック
FWアリエン・ロッベン(35歳、オランダ)
→引退
FWフランク・リベリ(36歳、フランス)
→未定
◆基本フォーメーション:【4-3-3】
で
【補強総合評価:50点】前線の進まない補強で見える問題点 ※100点満点

ドイツの盟主はひときわおとなしい夏を送っている。
スタートはどこよりも早かった。昨シーズンの段階でバンジャマン・パヴァールとリュカ・エルナンデスを確保しており、問題とされていたディフェンスラインに着手。強化だけでなく、世代交代まで成し遂げた。
しかし、中盤から前の補強は遅々として進んでいない。ハメス・ロドリゲス、アリエン・ロッベン、フランク・リベリといったレギュラー級の選手を3人失っていながら、代役と呼べる選手は一人もいない。エースのロベルト・レヴァンドフスキも「3人の獲得が必要」と話し、具体的に“6番タイプ”と2人のウィンガー獲得を求めている。
レヴァンドフスキの言葉には疑問の余地もなく、クラブも補強に動いていた。エスパニョールのマルク・ロカ、リロイ・サネら多くの名前が挙がっていたが、結局のところ誰もドイツにはやってきていない。サネなどはケガを負うという、アクシデントもあったが、目立っているのは金の出し渋りである。
22歳のロカには4000万ユーロ(約47億3000万円)の契約解除金が設定されているというが、バイエルンは3000万ユーロ(約35億4000万円)での獲得を試みている。また、RBライプツィヒのティモ・ヴェルナーはブンデスリーガでの経験もあり、ウィンガーも務められる優秀な選手だが、来夏でフリーとなるため、今夏は高額な移籍金を払ってまで獲得する意思がないという。
スペインの2大巨塔やプレミアリーグのクラブと比べても遜色のない資金力を持つとされるバイエルンだが、移籍市場に関しては異常な財布の紐の固さが目立つ。昨季のリヴァプールを見てもわかるように、投資が結果を得るための最低条件なのは明らかなはずだが…。
【GK・DF評価:A】世界王者2人を迎え盤石の布陣に ※各評価はC~Sの4段階
(C)Getty Images守護神は依然としてマヌエル・ノイアーだ。離脱期間の長さから本来のフォームを失っていたようが、昨季終盤から復調。プレシーズンでも、インターナショナル・チャンピオンズカップ(ICC)では自身が出場している時間での失点はなし、ドルトムントとのスーパーカップでは2失点も好セーブを連発するなど、上々の仕上がりを見せる。そして、今夏の目玉となったのはディフェンスライン。昨夏にフランス代表の一員としてロシア・ワールドカップ優勝に大きく貢献した、リュカとパヴァールを加えた。ともに23歳と若く、CBとSBをこなすこともできる万能さも売りだ。リュカはバイエルンの最終ラインに欠けていたスピードを与えられる存在で、カウンターでの失点減というミッションに立ち向かう。一方、放出されたのはマッツ・フンメルス。いまだ守備能力ではドイツ屈指であるだけに、ライバルのドルトムントへ去ったのは痛手と言える。とは言え、放出濃厚とされていたジェローム・ボアテングに適切なオファーが届かず残留に傾き始めており、バックアッパーも含め、盤石の状態でシーズンに臨むことができそうだ。
【MF評価:A】再起を期す2名に注目

今夏は入れ替わりがほぼなし。昨季に中心的な役割を担ったチアゴ・アルカンタラ、ハビ・マルティネス、レオン・ゴレツカはケガさえなければ、引き続き主力として扱われることになるだろう。注目すべきはレナト・サンチェスとコランタン・トリッソ。前者は現時点で、移籍か残留に揺れているが、カール=ハインツ・ルンメニゲCEOを筆頭に首脳陣はそのポテンシャルを高く評価している。プレシーズンでもまずまずアピールに成功しており、ニコ・コバチ監督にも一定の圧力がかかることも予想されるため、序盤は出場機会を得ることになるかもしれない。そして再起を期すのが、バイエルンでは3季目となるトリッソ。加入初年度から公式戦10ゴールを記録して存在感を見せたが、昨季は序盤の第3節に右膝の十字靭帯を断裂する大ケガに見舞われる。以降の出場はシーズン最後のDFBポカール決勝の途中出場のみとなった。シーズンを丸々棒に振っているだけに、「来季こそいいスタートを切りたい」と話し、友人でもあるパーソナルトレーナーを付けるなど準備は万端だ。“フレンチ・コネクション”が加わったことも彼にとってはプラスに働くだろう。自身が好む「8番」のポジションにはすでにゴレツカという大きな壁がいるが、ここの競争が激しくなれば、戦力の底上げも期待できるはずだ。
【FW評価:B】競争の少なさが懸念点
Getty Images
Getty Imagesロベルト・レヴァンドフスキ、セルジュ・ニャブリ、キングスレイ・コマンが並ぶアタッカー陣は確かに強力だ。8月には31歳となるレヴァンドフスキは昨季も22ゴールを挙げ、得点王に輝いた。プレシーズンでもレアル・マドリー戦でスーパーゴールを挙げ、いまだ衰えを見せない。ニャブリ、コマンも昨シーズンに本格ブレイクを果たし、ともに全公式戦で2桁得点をクリアした。一方で、退団したアリエン・ロッベンとフランク・リベリの穴は埋まっていない。ニャブリとコマンがのびのび活躍できたのも、彼ら“ロベリ”の存在が大きかった。2人はチームを去ったわけだが、一線級のウィンガー獲得にはいまだ至っていない。長く狙っていたチェルシーのカラム・ハドソン=オドイは契約延長に近づき、マンチェスター・シティのリロイ・サネ獲得は間近に迫ったものの、ケガで頓挫。リベリは「セルジュとキングスレイだけじゃ少なすぎる。彼ら2人にとってシーズンを通して高いレベルでプレーするのは新たな挑戦だからね」と新シーズンを危惧する。イヴァン・ペリシッチのレンタルでの獲得が迫っているが、前述のタレントとは異なり、個で打開できる選手ではなく、プランAもBも失敗した印象は否めない。必要最低限の戦力しかおらず、チーム内でどれほどの競争力が保つことができるかがカギとなりそうだ。
【戦力総合評価:75点】コバチのハードルは上昇中
Getty Imagesニコ・コバチ監督に課せられているハードルは決して低くない。
就任1年目となった昨季は、ノルマとされていたリーグタイトルに加え、DFBポカールも制し、国内2冠を達成。シーズン終盤には解任危機も噂されたが、トロフィーを持ってして雑音をシャットアウトした。
しかし、戦術的な乏しさ、とりわけ攻撃での引き出しの少なさはレヴァンドフスキを始めとする主力選手たちから不満を集めている。その点を改善するために今夏から用いられているのが4-3-3の布陣だ。昨季にも取り組んでいたが、バランスが崩壊したために一時は頭の中に収めた。そして、2季目となった今夏はキャンプからじっくりと取り組んで新シーズンに臨もうとしている。プレシーズンではまずまずの手応えだったが、スーパーカップのドルトムント戦ではチアゴを狙われて、度々ピンチを招くなど、まだまだ発展途上のシステム。言えることは、結果だけでなく、パフォーマンス、特にゴール前でのアイディアが求められるということ。どちらかでも欠けてしまえば、昨季のようにコバチにとっての“クライシス”が訪れることは想像に難くない。
もっとも、コバチも強固な後ろ盾を得てはいない。首脳陣としては大金を費やし、リュカやパヴァールといったビッグネームを獲得したわけだから、当然成功という青写真を描いているかもしれないが、補強にコバチの意思はほとんど反映されていない。ルカ・ヨヴィッチやアンテ・レビッチといった教え子たち、そして3バックを採用するためのケヴィン・フォクトなど、コバチは“希望リスト”を首脳に提出したが、いずれも首を縦には振ってもらえなかったという。その中で、多くを求められるのだから、同情の余地もある。
スーパーカップでの敗戦で若干の逆風とともにシーズンへと立ち向かうコバチとバイエルン。昨季以上の険しい戦いが待っていることは間違いない。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です



