今夏もチーム強化に向け、様々な選手を獲得している欧州ビッグクラブたち。そんな中、2019年夏最大の取引の1つと言えるのが、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンのバルセロナ移籍だ。
昨年には一度失敗したバルセロナだったが、今月に入ってアトレティコ・マドリーとの契約解除金額が1億2000万ユーロ(約146億円)へと下がったタイミングで、満額を支払い獲得に成功。クラブ、そして選手本人も夢の移籍実現に喜びの声を上げている。
日本で行われたチェルシーとのフレンドリーマッチで、ついにデビューを飾ったグリーズマン。しかし、サポーターやメディアの間では絶対的エース、リオネル・メッシとの共存に疑問符が持たれるなど、未だこの契約を疑う声も多い。
だが、若きグリーズマンを育てた恩師は「全く問題ない」と断言する。レアル・ソシエダ時代の恩師であり、さらに若きルイス・スアレスも指導した経験を持つマルティン・ラサルテは、『Goal』の独占インタビューに応じ、若かりし頃のグリーズマンやそのキャリア、そして現在指揮を執るエジプトのアル・アハリやFWモハメド・サラーについて話してくれた。
インタビュー=イグナシ・オリヴァ/Ignasi Oliva(『Goal』バルセロナ番記者)
■サラーはエジプト人のパイオニア
Getty――現在指揮を執るアフリカ、エジプトのサッカーについてはどう思われますか?
「アフリカのサッカーにも、ヨーロッパや南米サッカーの特徴が多く見受けられるね。例えばアル・アハリは、ビッグクラブと言っていいだろう。FIFAも20世紀で最も重要なクラブの1つだと認めている。ビッグクラブの責務として、練習グラウンドの再建に大きく尽力した。この姿勢は、レアル・マドリーやバルセロナと同じだと言える」
――サラーは、リヴァプールでチャンピオンズリーグを制覇するなど、世界トップクラスの選手として大舞台で印象的な活躍を収めていますね。
「彼は、エジプトすべての選手にとってのパイオニアだ。彼が道を切り開いてくれたおかげで、エジプトのどの選手も同じように努力すればプレミアリーグやスペイン、フランス、ドイツ、イタリア、オランダといった、主要リーグのチームに入れるようになった」
■スアレスの時と同じ
Getty Images――若い頃のグリーズマンはどんな選手でしたか?
「グリーズマンはBチームにいた時ケガをしていて、その後我々と一緒になった。色々なことに驚かされたよ。彼はいつだって正しい判断をする。まだ18歳の少年だったのに、すべてを理解していた。今は走るべきときなのか、止まるべきときなのか、短いパスを出すべきなのか、長いパスを出すべきなのか、などね。とても勇敢で、チームスピリットもしっかりしていた。チャレンジ精神もあり、チームのためのプレーができた。どうやったら得点できるか理解しており、実際レアル・ソシエダに入ったばかりのプレシーズンで、トップチームのほとんどの選手より多くのゴールを決めた。チームには第二のフォワードが必要だったから、私は彼を推薦した。若かったから最初のうちは多くのことを言われていたが、彼はすぐにそういう人たちを黙らせた。素晴らしいサッカー選手だ」
――グリーズマンのキャリアは正しい道を歩んでいると思いますか?
「彼の決断はいつも素晴らしい。常に成長したいと考えている男だ。ルイス・スアレスと同じだね。アントワーヌと散歩をしたのを覚えている。フランス代表としてワールドカップに出たいと、いつも言っていた。18歳でね。ルイス・スアレスは、いつかバルセロナでプレーしたいと言っていた。2人とも一生懸命努力していたし、練習のときから全力だった。サッカー選手でありつづけたい、成長したいと思っていたんだ。グリーズマンはほぼ毎日、私がトレーニンググラウンドを去って帰宅しようとしている時間になっても、練習をつづけていたよ」
――グリーズマンは、アトレティコ・マドリーであなたの母国ウルグアイ出身選手のグループと仲が良かったですね。
「レアル・ソシエダには、アンジェル・バルディという理学療法士がいて、フォワードにカルロス・ブエノがいた。ディエゴ・イフランが加入して、チョリ・カストロも来た。アトレティコでは、セボジャ・ロドリゲスやホセ・マリア・ヒメネス、ディエゴ・ゴディン、オスカル・オルテガ(フィットネスコーチ)とも出会った。大勢のアルゼンチン選手ともプレーしたし、私たちは同じ文化をもつ兄弟のようだった」
「アントワーヌは18歳で一人暮らしをしていたが、我々の文化を愛してくれた。『チームメイト』の『メイト』とはどういうものか、彼は理解していたよ。一緒に話をしたり、笑ったり泣いたりした。彼はそういうことが大好きで、我々は誇りに思っていた。サッカー選手としての彼には決断力があり、競争心あふれ、どんな状況にも対応できた。ウルグアイ気質そのものだ。アントワーヌはバスク地方で育ったフランス人だけど、立ち居振る舞いはウルグアイ人のようなことが多かった。そういったことがミックスされて、彼はとても素晴らしい選手になったのだろう。相応のテクニックがあり、一生懸命練習をし、最高の決断力があって、どうすればゴールできるか、わかっていた。チームメイトとして最高だし、カリスマ性もあった」
――バルセロナ移籍により、メッシとの共存に注目が集まっています。グリーズマンはうまく適応できるでしょうか?
「2人とも素晴らしい選手だ。共通の成功のために、一緒にプレーできる選手だよ。同じ目標をもつことができれば、間違いなく一緒にプレーすることができるだろう。この点に関して、スアレスはとても賢かった。彼がバルセロナに加入した時も同じような心配があったが、ルイスはメッシに合わせることができた。まったく同じことが起こるだろうね。大事なのは、共通のゴールに向かってチャレンジしながら、自分というもの、個性を持ち続けることだなんだ」
――“MSN”(メッシ、スアレス、ネイマール)よりも良いトリオになるでしょうか?
「ネイマールは、サッカー以外の部分でもルイスやメッシと絆が深かった。ピッチにもそれが表われていたね。それこそが最初の目標だ。ピッチを離れても、監督が良い環境を創りだすことができれば、それは歴史的なことになるだろう。祝福しなければならないと思う。3人が揃ってトップチームにいるバルセロナを早く見たいね」
■メッシは孤独なのではないかと思う
Getty Images――コパ・アメリカ2019についてはどう思われましたか?
「主役はVARだったね。多くのジャッジが覆されて、まだ論争になっている。根付いてきてはいるが、もっとうまく運用することが必要だ。決定まで1分半も待たされるのはよくない。試合を変質させてしまう。正しいジャッジをするためというのは言い訳にならない」
――アルゼンチン代表は3位で大会を終えました。
「彼らの実力があんなものではないことは、みんなが感じている。彼らは目標に届かなかった。実力に見合う結果が出ていないと思う。アルゼンチンは近年何度も決勝に進出しているが、一度も優勝できていない。メッシは過剰に批判されすぎているね。彼だって人間だ。アルゼンチン代表でもバルセロナでも、彼は孤独なのではないかと私は思う。正しく扱われていないのかもしれない。マラドーナと比較するのはダメだ。マラドーナのようになるのは難しいことだ。アルゼンチン代表としてのタイトルを獲れないまま、メッシのキャリアが進んでいくのを見るのは切ないよ」
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です





