森保ジャパン第2章。3月招集メンバーの顔ぶれに見える、その明確な意図

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©Getty Images
日本サッカー協会(JFA)は14日、キリンチャレンジカップ2019のコロンビア代表戦(22日・日産スタジアム)、ボリビア代表戦(26日・ノエビアスタジアム神戸)に臨む日本代表メンバー23名を発表した。

2月に準優勝で終えたアジアカップ後初の招集となり、香川真司(ベシクタシュ)の復帰、新顔4名などの驚きがあった今回のメンバー選考。そこに読み取れる森保一監督の意図や強化プランとは? スポーツライターの飯尾篤史氏はこうひも解く。

■13人の入れ替え、中心選手招集せず

これほどサプライズに満ちたメンバー発表もないだろう。昨年9月、ロシア・ワールドカップの主力を外し、一気に若返った森保ジャパンの初陣のときよりも驚かされた。

アジアカップから13人も入れ替えただけでなく、吉田麻也(サウサンプトン)や長友佑都(ガラタサライ)、酒井宏樹(マルセイユ)や原口元気(ハノーファー)といった中心選手を招集しなかった。

鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)や鎌田大地(シント=トロイデン)、畠中槙之輔(横浜F・マリノス)や安西幸輝(鹿島アントラーズ)らの抜擢は嬉しいサプライズだったが、アジアカップでほとんど起用しなかった乾貴士(アラベス)を引き続き招集し、デュッセルドルフでベンチスタートが続く宇佐美貴史をこのタイミングで呼んだことには疑問が残った。

「日本代表としてのベースをさらに広く強固にしていきたい。これから我々が臨む戦いのなかで、一部のコアな選手だけでチームが回ることがないように、より多くの選手に厳しい戦いを経験してもらい、チームのコンセプトを分かってもらうことによって、将来の戦いに生かしていきたい」

森保一監督はメンバーの入れ替えについて、こう説明した。なるほど、昨年はアジアカップに向けてチーム作りを進める必要があったから、10月、11月シリーズはある程度メンバーを固めざるを得なかった。それゆえ、アジアカップが終わったこのタイミングで門戸を広げ、さらに多くの選手たちにコンセプトを浸透させたい、というわけだ。

そのうえで指揮官は、アジアカップで生じた課題について、こう分析した。

「個の部分で局面を突破するところ、連係・連動の部分で局面を突破するところの質を上げていかないといけない。守備から攻撃になったときに、相手にプレッシャーを掛けられているときに、ボールを保持して攻撃する部分をさらに上げないといけない」

■招集メンバーに共通する特徴とは

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▲1年半ぶりの招集となった小林祐希(C)Getty Images

この言葉を意識して、再びメンバーリストに目を向けてみると……乾と宇佐美、さらに負傷から復帰した中島翔哉(アル・ドゥハイル)は、ドリブルで局面を打開できる選手たち。また、西大伍(ヴィッセル神戸)は攻撃の組み立てに関われるサイドバックで、ロシア・ワールドカップ以来の復帰となった昌子源(トゥールーズ)はもちろん、畠中もフィード力やビルドアップ能力に優れたセンターバックだ。そして、ボランチにはプレーメーカータイプの小林祐希(ヘーレンフェーン)を復帰させた――。まさに、「個での局面突破」と「プレッシャー下におけるボール保持」を意識したメンバー構成であることが分かるのだ。

アジアカップで生じた課題としてもうひとつ、大迫勇也(ブレーメン)への過度の依存という問題もあった。この懸案事項に対する解決策も、指揮官は用意していた。それが、ロシア・ワールドカップ以来の選出となった香川真司(ベシクタシュ)と、代表初招集の鎌田である。

鈴木が裏を狙って相手ディフェンスラインを押し下げることによって生じるバイタルエリアのスペース。そこで香川がくさびのパスを受けてタメを作る。あるいは、大迫と同じように前線で起用された鎌田が中盤に下がって縦パスを受け、時間を生み出す。

香川も鎌田もボールを収めて前線の基準点となり、周りを生かすことも、自分が生きることもできるアタッカーである。大迫とはタイプがまるで異なるが、似た役割をこなせる彼らの起用法にも注目したい。

■親善試合で例外とも言えるコロンビア戦

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▲ハメス・ロドリゲスも来日メンバー入りしている(C)Getty Images

日本のホームで行う親善試合で得られるものは、さほど多いわけではない。しかし、今回のコロンビア戦は例外だろう。なにせ相手にとって日本戦は、ロシア・ワールドカップのリベンジマッチなのだ。あの屈辱を晴らすべく、本気モードで臨んできても、おかしくない。

しかも、指揮を執るのは、先のアジアカップでイランを率いていたカルロス・ケイロスなのだ。彼にとってもアジアカップ準決勝のリベンジマッチということになる。ましてや、カルロス・ケイロス体制の初陣なのだ。選手も監督も、モチベーションを高める理由は数多くある。

そんな難敵に対して、相手をしっかり見てゲームを進め、戦術的にも戦略的にも上回ることを求めたい。そのうえでボリビア戦では新戦力を大胆に起用したり、3バックを導入したりするなど、さまざまなテストを行なう――。それが、今回のキリンチャレンジカップの理想的な戦い方だろう。いよいよ森保ジャパンは第2章に入る。指揮官の采配、戦術の落とし込みの進捗度を厳しく見ていく必要がある。

文=飯尾篤史

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