■ゴールネットを揺らすもVARでノーゴール
グループBを1勝2分で2位通過した日本と、グループFを2勝1敗で2位通過した韓国との一戦。U-20W杯での対戦は、2003年UAE大会の同じくラウンド16以来で、この時は延長戦の末に日本が2-1で勝利を収めた。日本はこれ以降べスト16の壁を破れておらず、4大会ぶりの8強入りを目指して試合に臨んだ。
日本の先発メンバーは、GK若原智哉（京都サンガF.C.)、最終ラインは右から菅原由勢(名古屋グランパス)、瀬古歩夢 (セレッソ大阪)、小林友希(ヴィッセル神戸)、鈴木冬一(湘南ベルマーレ)。中盤、藤本寛也（東京ヴェルディ、）齊藤未月(湘南ベルマーレ)のダブルボランチ。2列目は郷家友太(ヴィッセル神戸)と山田康太 (横浜F・マリノス)、最前線は西川潤(桐光学園高／C大阪特別指定)と宮代大聖(川崎フロンターレ)が2トップを組んだ。
試合はお互い相手の出方をうかがうような固い立ち上がり。
日本は後方からしっかりボールを動かしながら、縦パスを打ち込む、あるいはサイドを使って攻めに出る。最初のチャンスは8分。コーナーキックからゴール前の混戦で宮代がシュートを打つも防がれる。
一方の韓国は、無理にボールを取りに来ず、5バックで引いてブロックを形成する。攻撃では前線に長いボールを送り、A代表にも選出されているMFイ・ガンイン（バレンシア）を中心に攻めるが、決定機はなかなか生まれない。
36分、宮代が突破を止められ日本はペナルティーエリア右でFKを得るが、生かせず。前半の最大のチャンスは、終了間際にぺナルティーエリア内左サイドでボールを受けた宮代が中央の西川にクロスを送るも合わず、韓国のDFにはばまれた。
前半のFIFA公式ポゼッション率は日本が71％、韓国が29％と圧倒的に日本がボールを持つ展開となったが、相手の守備の前にゴールを奪えず、スコアレスで試合を折り返す。
後半、韓国はDFイ・ジソルに代えてFWオム・ウォンサンを投入、攻撃の枚数を増やす。ともに開始直後から前半に比べて前へ出る展開となる。
50分、FKの流れから左サイドで齊藤未が粘って浮き球を前へ送ると受けた宮代が放った強烈なシュート。これは韓国GKイ・グァンヨンがはじくも、そのこぼれを郷家が蹴り込み、ネットが揺れた。しかしVARの結果、オフサイドの判定となりゴールは認められず。
■一気に攻勢に出る韓国
この後、韓国の攻勢が続く。ボールを奪って素早くスピードアップする韓国は右サイドから何度も好機をつくる。60分から70分にかけて韓国の攻勢に後手に回る時間が続き、日本は前に来る韓国の裏を狙い何度か抜け出すも、ゴールに結び付けられない。
67分、韓国のFKからヘッドで合わされるも守護神・若原がビッグセーブ。直後、影山雅永が動く。郷家に代わってFW中村敬斗（ガンバ大阪）が投入。71分には、宮代のクロスに中村がドンピシャのヘッドで合わせるが、今度は韓国のGKイ・グァンヨンがスーパーセブ。78分には中村がドリブルで突破しシュート、相手DFにはじかれたこぼれを今度は宮代が打つも、強烈な弾道はポストにはじかれる。
84分、先制は韓国。自陣で相手ボールを奪った菅原のパスを、今度はチェ・ジュンが奪って中へクロス。小林がオ・セフンと競り合うも、オは頭でわずかにコースを変え、ゴール右スミに決められ失点した。
1点を追う日本は88分、鈴木に代わって原大智（FC東京）、藤本に代えて東俊希（サンフレッチェ広島）を投入。しかし、アディショナルタイムの3分もゴールを奪えずタイムアップ。2003年以来16年ぶりとなる8強進出はならなかった。
日本を倒した韓国はこの後、ナイジェリアを2-1で破ったセネガルと準々決勝を戦う。
■試合結果
日本 0-1 韓国
■得点者
日本：なし
韓国：オ・セフン（84分）
【U-20W杯結果・日程（日本時間）】
グループステージ第1節：5月23日（木）27時30分 日本1-1エクアドル
グループステージ第2節：5月26日（日）22時30分 メキシコ0-3日本
グループステージ第3節：5月29日（水）25時 イタリア0-0日本
ラウンド16：6月4日（火）24時30分（5日午前0時30分）日本 0-1 韓国
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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です
