Giovanni Malago10052017Getty Images

新型肺炎問題で試合延期のセリエA、決定の舞台裏は?「無観客試合の話もあったが…」

イタリアオリンピック委員会(CONI)のジョヴァンニ・マラゴ会長が23日、イタリアメディア『スカイスポーツ』のインタビューに応じ、新型コロナウイルスによるセリエA試合延期の決断の舞台裏について明かした。

イタリアでは、北部のロンバルディア州やヴェネト州を中心に猛威を振るい始めた新型コロナウイルス。23日時点で149人の感染が発覚し、ヴェネツィアのカーニヴァルが打ち切りとなるなど北部を中心にイベントの中止や学校閉鎖などの措置が取られた。そんな中、ミラノのジュゼッペ・メアッツァで予定されていたインテル対サンプドリア戦などセリエA第25節の4試合も延期が決定。CONIのマラゴ会長は、その決断に至るまでの舞台裏を明かした。

「現在、スポーツ界が単独で行動するべきではないと考える。政府や当局と足並みを揃えることは絶対だろう。政府が動き出す前に無観客試合で開催しようと思わなかったか?それはテーブルの上の選択肢の1つだった。しかし政府の動きに先んじて決めていたとしたら、それは過ちであり、野暮な話だっただろう。カルチョだけではなく、多くのスポーツイベントも関係する話なのでね」

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「無観客試合は政府内でも検討されていた。しかし問題が2つあった。1つ目は各クラブが販売したチケットの金銭的な問題。2つ目は試合の数時間前に無観客とすることでの影響だ。すでにチケットを購入した人がスタジアムに向かえば警備上の問題が出てくる。しかし警察は他の場所の警備に出払っており、こういった点も判断する必要がある」

「スポーツで気分転換できずにパニックになる危険?最優先事項というものがある。まずは健康上の問題がそうだろう。健康が第一だ。私が答えを出せるわけではなく、確かなことはないが、目標はできる限り早く再開できるようにすることだ。日程の問題など様々な問題はあるが、現在、すべては二次的な問題になる」

セリエAの試合の延期は、3大会を戦うインテルにとって頭の痛い問題となる。マラゴ会長は、今後の日程をめぐり、インテルのジュゼッペ・マロッタCEOと深夜まで議論を交わしたことを明かした。

「日程はセリエAだけでなく、国際大会などほかの大会との兼ね合いもある。例えばインテルは、ヨーロッパリーグ、コッパ・イタリアの試合がある。昨夜はマロッタと話をし、夜中の2時半まで電話していた。インテルが勝ち残った場合、EURO2020のために前倒しとなった5月のイタリア杯の決勝まで空いている水曜日または木曜日がない。今、答えを出すことはできないが、これから検討していなければならない」

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