2016年11月28日、ブラジル1部シャペコエンセのチャーター機がコロンビアのメデシン郊外に墜落し、70名を超える犠牲者が出たことは記憶に新しい。
あれから1年が経過し、大手メディア『ESPN』が現在のシャペコエンセにスポットを当てる特集記事を展開した。同チームは現在、2017年シーズンの終盤に入っており、1年前にチームの主力を多数失う惨事に遭いながらも、奮闘を見せて好成績を収めている。
シャペコエンセは26日にバイーアとのアウェー戦で勝利を収め、この勝利でリーグ9位に浮上した。試合後、ジウソン・クレイナ監督は「リーグ戦ここ9試合で負けがないし、大きく躍進した。リーグ戦の戦いで自信を持っている」と語っている。
「リーグ戦の日程を1試合残しているが、シャペコエンセは今ポジティブな状況にあるし、選手たちには活気がある。きっと最終節もうまくいくだろう」
2016年11月28日、シャペコエンセはコパ・スダメリカーナ決勝戦に向かう途中、ボリビアからコロンビアに発ったチャーター機がメデシン郊外に墜落。この「ラミア航空2933便墜落事故」によって選手、監督、チームスタッフ含めて71名もの犠牲者を出す大惨事に遭った。この飛行機事故によってカイオ・ジュニオール監督のほか、Jリーグでもプレーしたケンペス、クレーベル・サンターナ、チエゴ、アルトゥール・マイアなどが命を失っている。
シャペコエンセは2017年シーズンを1部リーグでスタートさせ、主力選手を多数失った状態にありながらも開幕から好調を維持し、6月上旬には一時リーグ首位に立った。だが、その後は選手層の薄さが響き、9月には18位まで低迷。その後は巻き返しを見せ、10月上旬の第29節アトレチコ・パラナエンセ戦からは無敗を維持し、ここ9試合で5勝4分けの好成績を収めている。
現時点でリーグ9位に付けており、シャペコエンセは1試合を残して2018年のコパ・スダメリカーナ出場権獲得(リーグ12位以上)に、王手を掛けている状況だ。コパ・リベルタドーレス予選の出場権が得られる6位以上も背中が見えてはいるが、勝ち点53のフラメンゴ(6位)、ヴァスコ・ダ・ガマ(7位)とは勝ち点2離されており、最終節で勝利しても出場権に手が届かない可能性もある(グレミオが2017年のコパ・リベルタドーレス、フラメンゴがコパ・スダメリカーナで優勝すれば、ブラジルリーグの来季カップ戦出場枠が変動する)。
ブラジル全国選手権の2017シーズンは12月3日に最終節を迎える。シャペコエンセはホームでコリチーバと激突するが、果たして勝利で2017年のシーズンを締めくくることができるのか、注目が集まる。
