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悪夢払拭なるか?風間グランパス開幕3戦目。好印象のG大阪戦で得点王・ジョーが進化を見せる

明治安田生命J1リーグ第3節。9日、開幕2連勝で目下首位の名古屋グランパスはパナソニックスタジアム吹田に乗り込み、5位・ガンバ大阪と対戦する。昨季は開幕2連勝のあと、8試合連敗含む15戦未勝利となった名古屋グランパスにとって、「開幕3試合目」は変化と成長を試される重要な一戦となる。【文=齋藤孝一】

■開幕2戦は思惑どおりのゲーム

「これまでの2試合はアクシデント以外のピンチがないですよね。相手をゴールに近づけていないのでシュートもほとんど浴びていない。相手に与えるCKやセットプレーも多くありません」(風間監督)

開幕から2戦。名古屋グランパスは風間八宏監督の思惑どおりのゲームができていると言っても過言ではない。風間監督は「ボールを保持し続ければ失点することはない」という、究極の守備の哲学を地で行くタイプだが、上記の言葉のようにほとんどの時間、相手陣内に攻め込んでいる。

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しかし、開幕戦のサガン鳥栖(4-0)も前節のセレッソ大阪(2-0)も名古屋に対して守備的な戦術をとってきたことで、余計に名古屋がボールを支配できたという側面もある。今節は攻撃的なサッカーを目指すガンバ大阪が相手。2試合を終えた時点で両チームとも6得点と攻撃陣が好調だ。J1リーグで唯一2試合連続無失点と、今季は堅守も光る名古屋にとって、試金石とも言える戦いになるかもしれない。

名古屋がここまで無失点でこられた理由を、若きディフェンスリーダーの中谷進之介は「前線の選手の切り替えのおかげですよ。最終ラインに来る前にボールが取れている。だから自分たちディフェンダーの仕事も少ない」と言う。とりわけFWのジョーやガブリエル・シャビエルが献身的にボールを追い、コースを限定させる動きが目立った。それでいて二人は、攻撃にも力を発揮できるから、相手にとってはこの上なく厄介だろう。

ジョーは言う。

「去年も開幕から連勝したけど、その後は15試合未勝利と厳しい戦いになってしまった。今シーズンは同じことが起きないように、その時に学んだことを生かしたい」

ジョーもこの3戦目は重要な戦いになると感じている。相手もデータを集めることができ、対策を施せる。勝てば波に乗れるし、大敗すれば去年の悪夢がよみがえるかもしれない。

■ジョー、昨季はG大阪に2試合で4ゴール

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ただジョーにとってG大阪戦は良いイメージを持っているのも確かだ。去年の開幕戦では2-2から決勝弾を流し込み、名古屋のホームで行われた8月の試合では、0-2の劣勢を自身のハットトリックで大逆転した。2試合で4ゴール。得点王が一番得点を稼いだのが他ならぬG大阪だった。

「去年結果を出したことで、自分に対して堅い守備をしてくるのは間違いないと思う。でも準備はできているし集中力を高めてやりたいね。ゴールを決められれば最高だけど、チームの勝利に貢献できれば、それで満足。去年の数字は忘れて、新しい数字を残していきたい」と、ジョーは意気込みを語る。

風間監督は、去年チームの中で一番伸びた選手をジョーだと言う。これまでの監督からは、大きな体格を生かして相手DFに「体を当てろ」と言われてきたジョーに、風間監督は「体を触らずに相手の逆を突け。今までにない自分を作れ」と指導。競り合いでも勝てるジョーに、動きで相手を外す技術を覚えさせた。

「ジョーはものすごく頭がいいから、初めはできなかった動きもすぐにできるようになった。あれだけ体の大きい選手がペナルティエリアの中でフリーになれる。それは教えても賢くないとできない」と、風間監督もその能力に舌を巻く。

同様にFWの赤﨑秀平も「ジョーのすごいところは全部できるところですね。日本人だと大きくてもうまくないとか、足が速くないとかありますけど、それを全部高いレベルで持っている。体は強いですけど相手の前に入ったり、外したりするタイミングは、すばしっこい選手と同じくらいの技術がある」と語る。W杯にも出場した元ブラジル代表は、31歳のいまでも名古屋でさらにプレーの幅を広げ、進化を続けている。

ジョーも今シーズンに懸ける思いが強い。

実はプロ2年目の17歳の時にもジョーは厳しい残留争いを経験している。若きストライカーとして、ブラジルの名門・コリンチャンスで活躍していたが、チームは成績が上がらず、去年の名古屋と同様に最終戦でかろうじて残留を決めた。

しかし、ここからがストーリー。コリンチャンスはその翌年、大きな補強の成果もあって、なんとブラジル全国選手権で優勝。地獄から一転して天国へ這い上がった。デジャヴのような状況にジョーは「もちろん、名古屋でもそうなることを願っているよ」と、笑顔を見せた。

名古屋にとって大きな意味を持つ3試合目のG大阪戦。「間違いなく難しい試合になる。でも自分たちは2連勝で自信も高まっている。でもやることはひとつ。チームの勝利に貢献するために攻守で全力を尽くすだけ」とジョー。勝利のカギは、いまだ進化を続ける背番号7が握っている。

文=齋藤孝一

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