引く手あまたのスペイン若き才能―。セバージョスの退団を笑うのはジダンだけ

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■ジダン政権下の冷遇

2017年夏、レアル・マドリーがMFダニ・セバージョスを獲得した時、唯一あまり嬉しそうな顔をしていなかった人物がいる。

スペインの将来を担うとされる22歳MFには酷な話だが、それは彼の新たな指揮官、ジネディーヌ・ジダンだった。1650万ユーロ(約20億円)もの移籍金でマドリーに加入したセバージョスは、当時目玉補強の1つと考えられていた。しかし実際は、シーズンで最も失敗した契約の1つとなってしまったのだった。

2017年のU-21欧州選手権で、常人離れしたスキルとファンタスティックなボールコントロールによって大活躍したセバージョスは、スペインが決勝でドイツに破れたにもかかわらず、大会最優秀選手(MVP)に輝いた。

セバージョスはかつてカタルーニャを批判する一連のツイートによって問題児扱いされた過去を持っているが、彼の獲得にはバルセロナもかなり遅れて参戦していた。しかしながら、結局その競争に勝ったマドリーが、セバージョスの獲得に成功している。彼の加入を大いに喜んだフロレンティーノ・ペレス会長は、公式発表の際に「ダニは将来、クラブを背負って立つ存在になるだろう。謙虚さ、ハードワーク、そして疑いようのない才能によって、彼は先日のU-21欧州選手権では最優秀選手にも選出されている」と意気揚々と語っていたのだ。

「ここに本当のチャレンジがスタートしたのであり、自分や家族、そしてすでに君の才能に確信を持っている世界中のファンのためにも、君は成功しなければならない。ファンはどんなことがあっても背中を押してくれるだろう」

しかし、セバージョスはベルナベウにおける最重要人物だったジダンからは最高のサポートを受けることができなかった。当時20歳だったセバージョスは、すでに豊富なタレントを揃えていた中盤において、本来不必要だった追加メンバーとして扱われるハメになったのだ。

こうしたジダンのスタンスには、周囲も驚きを隠せなかった。セバージョスの柔らかなファーストタッチや巧妙なプレーはジダンに通ずるものがあり、このフランス人指揮官の下で、セバージョスの才能は大きく花開くはずだった。しかしデビューシーズン、ラ・リーガで12試合、それもスタメンは4試合のみの出場にとどまった。大輪の花を咲かせることはできなかったのだ。

そのため、ジダンが2018年夏にチームを去ったことはセバージョスにとって夢のような出来事だったはずだ。事実、2018-19シーズンの前半戦はコンスタントな出場機会を得ており、3月後半までにリーガで23試合に出場している。だが、ジダン再任が決定すると、4月以降では第35節ラージョ戦の61分の出場のみであり、最後の3試合はメンバーからも外れた。チャンピオンズリーグ(CL)三連覇をもたらした英雄の復帰は、彼にとっては悪夢なのである。

■くすぶってる場合ではない

Dani Ceballos España Italia Europeo Sub21

しかし、セバージョスがこの待遇に驚いている様子はなかった。

実のところ、彼自身は非常に早い段階でジダンの信頼を勝ち取る望みが薄いことに気がついていた。マドリーの選手としてラ・リーガで初めてスタメンを飾った2017年9月のアラベス戦で2ゴールを挙げた(2-1)が、そのわずか3日後のCLドルトムント戦では、残り1分の交代要員として起用されるにとどまっていたのだ。

セバージョスは昨年9月、『ラジオ・マルカ』に対し次のように語っている。「週を重ねるごとに自分の価値を感じなくなっていくのはとてもつらいことだよ。シーズンの中で(トニ)クロースや(ルカ)モドリッチがケガをしたタイミングがあったけど、監督は(自分の代わりに)他のプレーヤーを起用するためにシステムまで変更したんだ」

無論、クロースやモドリッチといった選手はまだクラブに残っており、絶対的な主力選手として扱われている。クラブ関係筋によれば、セバージョスの今夏の移籍は決定的とのことだ。

セバージョス本人は、ジダンとの関係に問題はないと主張しており、「いつでもハッキリと物を言い合える」仲であることを強調している。しかし何よりも、彼はマドリーで成功したいといった意思をこれまで一貫して主張し続けてきた。

この才能豊かな22歳はコンスタントに試合に出続けるべきであり、レガネス戦(2018年2月)で試合時間残り20秒のタイミングで彼をピッチに立たせ、怒りを買うような監督のもとでくすぶっている場合ではないのだ。

セバージョスには大きな価値があり、今よりもっと輝ける選手のはずだ。先日スペイン代表として出場したU-21欧州選手権のイタリア戦(1-3)で、彼はその価値をたったの9分で証明してみせた。

ファビアン・ルイスからのパスを左サイドで受けたセバージョスは、すぐにボールを右足に持ち替え、ニコラ・バレッラをサイドステップでかわすと、スピンのかかったシュートをゴール右隅に叩き込んだのだ。そのゴールが彼を最も強く印象づけるプレーとなったが、その後も2度にわたってファンタスティックな足さばきでプレスから逃れるなど、現実離れしたテクニックをみせつけていた。

■引く手あまたの若き才能

Dani Ceballos Betis Real Madrid LaLiga 13012019

結果として、セバージョスはその試合の勝者となることができなかった。フェデリコ・キエーザの活躍により逆転に成功したイタリアが3-1で勝利し、ホームの歓声に応えたのだ。しかし実際のところ、セバージョスはピッチに立っていた他のミッドフィルダーから頭1つ抜けた活躍をみせており、両チームのスタメンにはバレッラ、ロレンツォ・ペッレグリーニ、ファビアン・ルイスといった選手が名を連ねていたことを考えれば、彼の活躍がいかに素晴らしいものであったかが分かる。

かつてのベティスのエースを、現在トッテナムなどのクラブが狙っているのは驚くべきことではない。ジダンはセバージョスのボールタッチ回数が多すぎると不満に思っているのかもしれないが、スペインの背番号10番は、再びU-21欧州選手権の舞台で自らが世界一の若手プレーヤーであることを証明しつつある。

このイタリア戦での活躍により、他クラブのセバージョスへの関心は高まるばかりだ。その結果として、彼が強く望んでいる、納得のいく形での移籍を果たせる可能性も大きくなった。

セバージョスは最近、『オンダセロ・ラジオ』に対して次のように語っている。

「ロペテギのもとでいいスタートを切れたよ。だけど彼が解任され、僕は不運にも交代要員になってしまった。どこへ行ったとしても、僕の目標はプレーすることであり、ヨーロッパのどんなクラブとも張り合えることを証明したいんだ。どんな出来事にも屈するつもりはないよ。とにかく成功したいんだ」

「U-21欧州選手権が終わった後に、将来について決断を下すよ」

レッジョ・エミリアで開催されたベルギーとの一戦でも2-1の勝利に貢献したセバージョスは、引く手あまたであることは間違いない。

スーパースターのポテンシャルを秘めたプレーヤーで溢れるこの大会の中でも、セバージョスは傑出した才能を持つ選手の1人だ。もし彼がマドリーから去る決断をしたとして、心からの笑顔で彼を見送る人物は、ジダンだけなのかもしれない。

文=マーク・ドイル/Mark Doyle

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