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川島永嗣と岡崎慎司が与える影響。本気の南米に挑む森保ジャパンで二人にしかできないこと

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柴崎岳とコパ・アメリカに出場する代表選手2

20年ぶりにコパ・アメリカに出場する日本代表は、日本時間18日朝にチリ代表との初戦を迎える。南米最強を決める大会に招待国として参加する日本のメンバーには、川島永嗣と岡崎慎司の二人のベテランが招集されている。今季、所属クラブで満足のいく結果を残せなかった二人が、なぜこのタイミングで代表復帰を果たしたのか。そこには、彼らにしかできない重要な役割、そして耳を傾けたくなる数々の“金言”があった。

■経験を言葉で伝えていくこと

kawashima-okazaki02.jpg©Getty Images

 試合出場はおろか、ベンチ入りも果たせなかった。川島永嗣と岡崎慎司。6月5日(トリニダード・トバゴ戦/豊田)と9日(エルサルバドル戦/宮城)に行われた国際親善試合2試合で、二人のベテランは試合メンバーから外れた。

 ともに、昨年のロシア・ワールドカップ以来の日本代表招集となった。森保一監督は就任当初から「実力と経験のあるロシアW杯を戦ったメンバーを一度は呼びたい」と話し、若手とともにこれまでも加えてきた。そして長谷部誠、本田圭佑、酒井高徳と自らの意思で代表を退いた者以外で、今回の二人の招集ですべてのロシア組を呼んだことになった。

 「持っている力を選手としてチームに還元することはもちろん、二人にはこれまでの経験を若い選手に伝えてほしい」

 森保監督が両者を選ぶにあたって語った言葉である。本人たちもそれを重々理解し、咀嚼しながら代表活動に入っている。

 奇しくも同じようなコメントを残していることも印象的だ。

 「正直、自分は所属チームでの状況がずっと厳しいものでしたし、自分が代表に呼ばれる立場にないと思っていたので。これまで招集されなかったことに焦りだとはなかったです」(川島永嗣)

 「今季の結果だったら代表に呼ばれないのが普通というふうに、自分に対しても厳しく思っていた」(岡崎慎司)

 誰よりも立場をわきまえた言動をするあたりも、百戦錬磨の経験者だからだろう。ともにW杯の舞台に三度立ってきたからこそ、本当の代表の価値を噛みしめることもできている。

 「いろんな状況があるなかでも、今回自分自身の力が必要だと(森保監督に)言ってもらえる部分に対しては、やっぱり全力で応えたい。個人的にはいろんな世代が交代するというよりも、実力がある者が最終的に残っていくところが代表チームだと思っている。17歳も33歳も一緒。お互いがいいところを出し合って強くなるのが本来の姿」

 岡崎が前向きな姿勢を貫けば、川島も意を同じくする。

 「こういう場所に呼ばれたからには、自分自身が選手としてアピールすることは変わらないし、その上で監督から言われたように経験してきたことを周りに伝えてプラスアルファにしていければいい。日本代表は年齢に関係なく、サッカー選手の憧れ。本当に光栄なことで、誇り高い仕事」

 その言葉たちは彼らが発せられるからこそ、重く、深く伝わる。あらためて、耳を傾けたくなる思いだった。

■軽薄さとは程遠い実直な川島の姿勢

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 日本代表の練習に、あるOBが訪れた。昨季限りで現役を引退した楢﨑正剛氏だ。熱心にGK練習を見つめる。練習後には、川島と熱い抱擁。ひさびさの再会に笑顔をみせていた。

 楢﨑氏は、温かい目で後輩GKたちを見守る。

 「権ちゃん(権田修一)もひさしぶりに会って、海外挑戦もしていて頼もしくなっていた。大迫(敬介)くんもあの若さで代表に入ったのは(川口)能活と自分以来かもしれない。すごく楽しみな存在。ただ、練習を見ていて、やっぱり永嗣の存在感がすごかった。一つ一つのプレーを見ても、やっぱりいい。技術的なこともそうだけど、あのどっしりとしたオーラこそがGKにとっては大切だから」

 存在感やオーラという言葉を、以前から楢﨑氏は口にしている。特にGKやセンターバックといった守りの門番にとっては、時に敵を威嚇し、堂々、泰然とプレーすることが大切。それはまだ若かりし頃の吉田麻也に、楢崎氏が伝えてきたことでもあった。

 「なんであのオーラが出てくるのか。明確な理由はわからない。一言に経験と言い換えられるのかもしれないし、それは今後他のGKも海外や国際経験を積むことで出てくるとも言える。でも、やっぱりどんなGKにもあるものではない。そういう意味で、永嗣は今の日本のGKのなかで特別な存在だと思う」

 シュート練習のキャッチング一つにしてもそう。後輩に助言の言葉を添えるにしてもそう。今、川島が見せる一つ一つの振る舞いには、軽薄さとは程遠いものが隠されている。

■岡崎が橋本拳人へ与えた金言

okazaki.jpg©Getty Images

 伝えること――。今回二人に求められている役割を、岡崎も実践している。それは、意外な選手との関係性から伝わってきた。

 「合宿中、慎司さんにすごくアドバイスをもらっていた」

 そう話すのは、橋本拳人。現在J1で首位を走るFC東京を支えるボランチは、3月に続いて2度目の代表招集だった。

 両者には共通の知人が複数いたこともあり、すぐに打ち解けたという。ただ、印象的なのはポジションもプレースタイルも違う彼らが、関係を築いたこと。橋本がその背景を明かしてくれた。

 「海外生活のことや、代表で戦うことの意味みたいなことなど、いろんな話を聞くことができた。なかでもすごくありがたかったのが、プレーのアドバイス。僕が代表デビューした3月のボリビア戦のプレーを見てくれていたみたいで。そこで『ボールを奪う力は本当にいい』と言ってもらえた。それと同時に、『ここからはさらにその先のプレーの意識と精度を上げないといけない。ボールを運ぶ、前に縦パスをつける。ここはもっともっとやったほうがいい』と話してくれました」

 二人の共通イメージにあるのは、プレミアリーグのMFだ。今季まで長くレスターで戦ってきた岡崎は、かつてチームメートだったフランス代表のカンテをはじめ、多くの有能なボランチを見て、また対戦してきた。実は橋本も、かつてから「プレミアのセントラルMFのように攻守両面でダイナミックに関わっていくプレーがしたい」と理想像を持っていた。

 岡崎はそんな橋本の意思を受け、さらに伸ばすように金言を与えていた。森保監督が要求していた役割を、まさに体現していたのである。

 迎えるコパ・アメリカ。伝承者として、周囲の若い選手に刺激を与えている川島と岡崎だが、実力極める強豪が揃う今大会において、何より彼らにはその経験をピッチ上で力にも変えることが求められる。

 もちろん、レスターを退団した岡崎にとっては新天地を目指すために、フランスのストラスブールで苦しむ川島にとってもさらなる活躍の場にたどり着くための、格好のアピールの場にもなる。

 ゴールを奪い、ゴールを守ることが仕事の二人。結果に直結するからこそ、研ぎ澄ましてきたプレーと精神がある。

 それをブラジルの地で発揮する姿が、見たい。

文=西川結城

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

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