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対照的だった両チームの「10番」。チェルシーを奮い立たせたサッリの言葉

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柴崎岳とコパ・アメリカに出場する代表選手2

■5季ぶりのEL制覇

アゼルバイジャンのバクーで、チェルシーがロンドンのライバルであるアーセナルを4-1で撃破した。ヨーロッパリーグ(EL)決勝で実現した「ビッグロンドン・ダービー」を見事に制し、チェルシーは2012-13シーズン以来となるEL優勝を飾った。マウリツィオ・サッリ監督にとっては自身初のビッグタイトル。さらにEL優勝最年長監督というオマケつきだ。一方で、敗れたアーセナルは93-94シーズンのカップウィナーズ・カップ以来となる欧州でのタイトル獲得ならず。さらにプレミアリーグ5位だったチームは来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に最後の望みを懸けていたが、それも逃すことになった。

国内リーグ終盤戦の勢いの差が、そのまま出たようなゲームになった。プレミアで3位に滑り込んだチェルシーに対し、4月以降の失速でトップ4入りを逃したアーセナルは、ヨーロッパの決戦でも完敗した。

試合の立ち上がりこそ、アーセナルは何度かチェルシーのゴールを脅かした。8分、ピエール・エメリク・オーバメヤンとエインズリー・メイトランド=ナイルズの連携で右から崩し、オーバメヤンがシュート。18分には高い位置でボールを奪い、アレクサンドル・ラカゼットが抜け出してPKかというチャンスも作った。27分にはグラニト・ジャカが惜しいミドルを放つ場面もあった。

序盤のアーセナルは、セアド・コラシナツ、メイトランド・ナイルズという3-4-1-2の両WBがしっかりと高い位置に張り出して幅を取り、ジャカが効果的に長いボールを使って両ワイドや2トップのスピードを生かそうという狙いが見て取れた。しかし、ここで枠内シュートを打てなかったことで、リズムをつかむことに失敗した感がある。

対するチェルシーは落ち着いていた。サイドは使われても中央はしっかりと締め、ダヴィド・ルイスとアンドレアス・クリステンセンのセンターバックコンビがオーバメヤン、ラカゼットの2トップに粘り強く対応、決定機は作らせない。そしてアーセナルがあまりハイプレスをかけずブロック守備からのカウンター狙いであることを察すると、冷静にボールをポゼッションし、エデン・アザールとエメルソンの左サイドから徐々に攻撃のリズムを作っていった。

34分、アザールとの連携から抜け出した左サイドバックのエメルソンが左足で狙う。続く40分には、左から中央にスライドしたアザールの縦パスから、ジョルジーニョが繋いでオリヴィエ・ジルーが強烈なミドル。いずれもアーセナルのGKペトル・チェフに阻まれたが、この一連の攻撃で試合のペースはチェルシーへと傾いた。

■サッリのメッセージ

Maurizio Sarri ChelseaGetty Images

前半は決勝らしいというべきか互いに慎重な印象があったが、後半に入るとすぐに試合が動き出す。サッリ監督は「前半は難しかった。今シーズンの64試合目で、暑さもあったし、フィジカル的にプレーするのが難しかった。だが、負けるリスクがあってもより勇気を持ってプレーするよう選手たちには求めた」と試合後に語ったが、ハーフタイムを挟んでより活気を増したのは、「リスクを恐れるな」というメッセージを受けたチェルシーの面々だった。

49分、テンポよく右から左へ動かしてボールはエメルソンへ。アーセナルの寄せが甘いと見るや、フリーでクロスを上げると、これにダイビングヘッドで合わせたのはジルーだった。今大会の単独トップとなる11ゴール目がネットを揺らし、チェルシーが先制。このゴールで試合の様相が変わる。

先に点を取られて焦ったのか、アーセナルはここから攻守のバランスが崩れていく。プランを続行すべきか、攻めに出るべきかの意思統一が乱れ、全体的に間延びしてしまったのだ。60分には、ボールを奪ってカウンターに出ようとしたメイトランド=ナイルズが自陣でジョルジーニョとアザールにボールを奪い返され(ややファウル気味だったが)、空いた右サイドに素早く展開されてしまう。マテオ・コヴァチッチ→アザールとボールは繋がれ、最後はアザールの丁寧なラストパスにペドロが合わせて2-0となる。

さらに64分にも、トレイラが右につり出されてスペースができた中央をコヴァチッチにドリブルで侵入されてピンチを招くと、ボックス内でメイトランド=ナイルズがジルーを後ろから倒してしまい、PK献上。アザールが落ち着いてこれを決める。前半はアーセナルのベストプレーヤーの1人だったメイトランド=ナイルズだが、後半は若さと守備の粗を露呈してしまう形となり、スコアはあっという間に3-0になった。

3点ビハインドを負って、ウナイ・エメリが動く。ナチョ・モンレアルをマテオ・ゲンドゥージに、ルーカス・トレイラをアレックス・イウォビに代えてシステムを4-2-3-1に変更。攻めに出ると、そのイウォビがいきなり強烈なミドルを突き刺して1点を返し、アーセナルの攻撃にようやく火が灯ったかに思われた。

ところが72分、チェルシーは敵陣でジョルジーニョがオーバメヤンからボールを奪取すると、こぼれ球を拾ったアザールがドリブルでこれを運び、ジルーとのワンツーを決めて最後は左足一閃。完璧なショートカウンターでスコアを4-1とし、これで勝負ありだった。

■対照的だった両チームの「10番」

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77分、ジョー・ウィロックとの交代でピッチを去るメスト・エジルの浮かない表情と俯いた様子が、この日のアーセナルを象徴していた。

トップ下で先発したエジルは前半からいわゆる“ジョルジーニョ番”を任され、特に前半はまずまずその役割をこなしていたように見えた。だが、守備のタスクを与えられると彼は自由な発想をピッチで表現できなくなる。この日、攻撃面でエジルが輝いた瞬間は皆無と言ってよく、中盤と孤立した2トップの橋渡しはできず。アーセナルの攻撃は終盤まで沈黙したままだった。

アーセナルは同じようにトップ下の選手をジョルジーニョに付けて1月のプレミアではチェルシーに勝っていたが(第29節、2-0)、その時のトップ下はアーロン・ラムジーであり、今回のEL決勝はケガで欠場だった。その日のラムジーはジョルジーニョを完璧に封じつつ、自らも前に飛び出していく意欲も見せていて、チーム全体のプレッシングとショートカウンターをリードしていた。結果論になるが、ラムジーがいれば、今回の決勝もまた違う内容になっていただろう。

対するチェルシーは、エジルにマークされていたジョルジーニョが、得意のビルドアップよりも守備で大きな仕事をした。この日、彼は今季ELでチェルシーの選手の1試合最多となる7つのタックルを成功させ、2点目、4点目は彼のボール奪取から生まれたものだった。その上で、奪ったボールを素早くアザールに預けて彼の打開力を生かすというパターンが、チェルシーはしっかり確立されていた。

89分、万雷の拍手に送られて交代でピッチを去ったアザールの表情には、エジルとは対照的にどこか安堵の色が浮かんでいた。10番を生かせなかったアーセナルと、10番の力を存分に引き出したチェルシー。この差が勝負を分けた一因だったのは、間違いない。

文=寺沢薫

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