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「僕たちは団結している」――鳥栖キャプテン・トーレスの決意。FC東京戦で今季初勝利を【インタビュー】

サガン鳥栖FWフェルナンド・トーレスが『DAZN(ダゾーン)』のインタビューに答えた。Goalでは、このロングインタビューを前後編に分けてお届けする。前編の今回は、鳥栖に残留を決めた理由やチームメートについて。動画は『DAZN(ダゾーン)』公式YouTubeチャンネルで後日公開される。

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■フットボールはポジティブでいることが大切

――最初に、今季もサガン鳥栖に残留した決断の決め手を教えてください。

以下に続く

家族も自分も日本で幸せだからですよ。去年鳥栖に加入する際、チームが(残留争いという)難しい状況にあるのは分かっていました。厳しい順位にいたなかで(日本に)行って、チームのJ1残留を助けるという挑戦を受け入れたんです。

初日からファンは愛情を示してくれました。自分とともに、毎試合一緒に戦い愛情を示してくれます。僕はここで幸せだし、チームが良くなるための手助けをしたい。ファンから愛されていると感じます。だから、何かを変える(移籍する)動機は一つもなかった。そして新しいシーズンが始まりました。

――チームではキャプテンマークを巻いています。トーレス選手にとってキャプテンとは?

日本とスペインとでは少し違うと思います。スペインでは、キャプテンはロッカールームにおける責任を負うんです。ある選手が問題を抱えたらキャプテンを頼るし、必要に応じてキャプテンは助けを差し伸べる。クラブに対してその選手が抱える問題について話し合う。

キャプテンはあらゆる問題について選手たちの代表となる。出場時間の少ない選手にも寄り添い、彼らを勇気づけないといけないし、選手たちが規則を破らないようコントロールしなければならない。自分は、アトレティコ・マドリーというヨーロッパでも偉大なクラブの一つで、19歳の時にキャプテンになりました。とても困難な経験でしたが、多くのことを学びました。

――理想のキャプテン像はありますか?

いや、ないですね。

理想的なキャプテンというのは、チームにいる選手次第だと思います。キャプテンが一人とは限らないし、複数のキャプテンがいるチームもあって、それぞれ性格は異なります。常にキャプテンが話して時に叫んだりするチームもあれば、普段は寡黙でもキャプテンが口を開けば皆が耳を傾けるというチームもある。多くを語るのは第2、第3キャプテンの場合もある。

自分は今まで在籍したそれぞれのチームで、さまざまなタイプのキャプテンに会い、皆から学んできました。練習での姿勢や、振る舞い方でチームメートにあるべき姿を示すキャプテンになりたいと思ってきてやってきました。問題を抱えたチームメートがいたら常に受け入れたいし、助けになりたい。

自分は多くを語ったり、みんなを集めたりするタイプのキャプテンではありません。ただ練習に一番早く来て、一番最後に帰るし、100%の力で取り組む。それが良い模範を示すための最善の方法だと思います。

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――昨シーズン8月の浦和レッズ戦で、トーレス選手がプレスをかけて奪ったボールを、ゴール前でフリーになっていた金崎夢生選手に送るというシーンがありました。ですが、金崎選手は決定的なチャンスを外してしまった。そのあとトーレス選手は金崎選手に駆け寄り、彼を抱きしめました。

フットボールでは普通のことをしたまでですよ。僕たちはみんなチームの一員であり、一人のミスはみんなのミス。試合で最も重要なのは勝つことで、チームメートがミスをすれば助けなければならないし、うまくやれば祝福するんです。

ポジティブでいること、チームメートの支えがあると感じることが一番大切。ポジティブでい続ければ、次のチャンスにはきっとうまくやってくれるんです。チームメートがミスをしたとき、腕を上げたり、その選手に何かを言ったりするのは好きではない。それはネガティブなことで、フットボールでは常にポジティブでいなければならないと思っています。

■ガッツがあるのは…秀人

――今のチームメートの話を少し聞かせてください。サガン鳥栖で一番面白いのは誰ですか?

うーん誰だろう…ビクトル・イバルボは面白いですね。彼はスペイン語を話すから。シンプルにね。あとはタニ、谷口(博之)。彼も面白い。

――では真面目なのは?

真面目(serio)って何に関してですか? みんな真剣ですよ。真剣に努力しています。何て答えればいいのか分からないけど…(高橋)秀人は素晴らしいプロフェッショナルですね。とても真剣に集中して取り組んでいます。

――ガッツがあるのは?

秀人。

――メンタルが強いのは?

難しい質問ですね…これも秀人かな。僕たちの中盤でプレーする選手は常に集中しているし、他の選手を勇気づけるなど、つねにコミュニケーションを取っています。秀人は重要な選手の一人です。

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――支えとなる選手は?

みんなが助けてくれますよ。加入した当時、今季はもういませんがコウヘイ(加藤恒平→ビジェフ・ウッチ/ポーランド3部)は少しスぺイン語を話せたので、たくさん助けてくれました。トヨ(豊田陽平)もですね。加入したばかりのころ、常にそばにいてサポートしてくれました。みんなたくさんサポートしてくれています。

――では、クオリティのある選手は?

ここ日本では、選手たちはみんな技術的にとてもうまいと思います。ボールコントロールやパスがヘタな選手を見つけるのが難しい。みんな上手。ヨーロッパではそんなことはないんです。だから難しい質問ですね。今シーズン(鳥栖U-18から)トップチームに上がってきた若いカイセイ(石井快征)は技術的にクオリティがある。ヤツ(島屋八徳)もそうです。若い選手はみんなクオリティがある。カイセイ、ユウタ(樋口雄太←鹿屋体育大)、ダイキ(松岡大起←鳥栖U-18)、彼もそうですね。

――リーグ戦では苦戦しています。ファン・サポーターに向けてメッセージを。

第一に、僕の(Jリーグでの)最初のシーズン、つねに支えてくれたことへの感謝を。難しいシーズンだったのは分かっていますが、残留を決めたときのファン・サポーターの喜びを目にしています。横浜FM戦のスタジアムの空気は素晴らしかった(昨年11月24日第33節ホーム最終戦。この試合を2-1で制した鳥栖は残留へ一歩前進した)。

今季、大きな期待があるのは分かっています。最高のスタートではなかったけれど、シーズンは長いし、僕たちは団結している。昨季よりも良いシーズンを送るために、みんな一つになることで、少しずつ良くなっていくという確信がある。だから、サポーターもシーズンを楽しむことができるはずです。

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