■潮目の変化を感じさせた前半戦

7年連続29回目となる優勝を決めたバイエルンの歩みは、過去6シーズンのように盤石ではなかった。マイスターシャーレの防衛が決まったのは最終節で、いわば薄氷の勝利だったのだ。ドルトムントとの勝ち点差はわずかに2。昨シーズンは21だった2位との勝ち点差はなくなり、チーム成績も全て悪化(勝ち点84→78、得点92→88、失点28→32)した。絶対王者が競争力を落としたのは疑いの余地がなく、チャンピオンズリーグでは8シーズンぶりにベスト8に進出できなかった。
バイエルンに代わり、序盤戦の主役に躍り出たのはドルトムントだった。リュシアン・ファーヴル新監督が即座にチームを掌握し、昨シーズンの課題だった攻守のバランスを整えると、主将のマルコ・ロイスやウインガーのジェイドン・サンチョが引っ張る攻撃陣が躍動。一気に相手ゴールに到達するスピーディーな仕掛けが猛威を振るい、開幕15試合無敗と首位を突っ走った。バイエルンと激突した第11節の“デア・クラシカー”ではスピードやスタミナの差を見せつけ、3-2の逆転勝利。潮目の変化を感じさせた。
その大一番での敗戦に加え、続くデュッセルドルフ戦でのドローで尻に火が付いたバイエルンは、第13節から7連勝とビッグウェーブに乗った。きっかけは4-1-4-1から4-2-3-1へのシステム変更だ。キングスレイ・コマンやコランタン・トリッソらケガ人の続出と同時に、低迷の一因となっていた守備面をテコ入れすべく、ニコ・コバチ新監督が中盤の構成に微調整を施したのだ。
この修正が効果てきめんで、年明け以降にマッツ・フンメルスやトーマス・ミュラーが尻上がりに調子を上げたのも追い風となった。退団が決まった“ロベリー”の後継者として、セルジュ・ニャブリとコマンが一本立ちすれば、ニクラス・ジューレが日増しに頼もしさを増すなど若手の成長も巻き返せた要因だ。
■2強の明暗を分けたのはエースの差とも
Getty Images一方のドルトムントはCB陣に負傷者が続出しただけでなく、MVP級の働きを見せていたロイスが痛恨の負傷離脱。このエースが欠場した2月の公式戦4試合で1勝3分けとリズムを乱した。悔やまれるのはほぼベストメンバーが揃った3月のアウグスブルク戦での敗戦だろう。初黒星を喫した第16節のデュッセルドルフ戦に続き、またしても格下に不覚をとったのだ。そこから3連勝と立て直したものの、天王山となった第28節のバイエルン戦で0-5の大敗。ついに首位の座から陥落した。
バイエルンとドルトムントの明暗を分けたのは、エースの差とも言えるのではないか。負傷明けから調子がなかなか上がらなかったロイスは、第28節のデア・クラシカーで沈黙。第31節のシャルケ戦では34分にまさかの退場処分となり、2試合の出場停止を食らった。かたやバイエルンのロベルト・レヴァンドフスキは健康体を維持しただけでなく、前半戦に10ゴール、後半戦に12ゴールと年間を通してエースの重責を全う。2シーズン連続4度目の得点王に輝いた。もしロイスが前半戦の勢いを維持できていれば、また違った結末になっていた気がしてならない。
もっとも、4位だった昨シーズンから勝ち点を21も上積みしたドルトムントの躍進は称賛に値し、その原動力がロイスだったことは論を俟たない。リーグ最多の14アシストを決めたサンチョ、途中出場からのゴール記録(シーズン)を塗り替えたパコ・アルカセル、復活を遂げたマリオ・ゲッツェ、中盤を引き締めたアクセル・ヴィツェルとトーマス・ディレイニーらの活躍もとりわけ印象に残る。ファーヴル体制2年目の来シーズンは覇権奪回を現実目標に掲げられるだろう。その手応えをつかむシーズンとなった。
■国内外で躍動した「マジックトライアングル」
Gettyこの2強に続く“第二勢力”では、RBライプツィヒの健闘が光った。ヨーロッパリーグでは早期敗退を喫したものの、智将ラルフ・ラングニックの下でリーグ最少失点(27)をマーク。持ち前のハイプレスと手数をかけずに一気にゴールを目指すお馴染みのスタイルで3位躍進を遂げた。年明けから指揮を執ったピーター・ボス新監督が攻撃マインドを植え付け、快進撃を繰り広げた4位レヴァークーゼンとともに、シーズン後半はドルトムント以上の好成績を収めている。
最終節までCL出場の可能性を残していた7位フランクフルトにも触れておくべきだろう。猛威を振るったのはリーグ3位タイの17ゴールを挙げたルカ・ヨヴィッチ、空中戦とデュエルの勝率がリーグトップのCFセバスティアン・アレ、チャンスメイクもフィニッシュも秀逸だったトップ下のアンテ・レビッチで形成するアタッキングトリオ。現代の「マジックトライアングル」(90年代のシュツットガルトで同じ呼称を用いられたトリオの一人、フレディ・ボビッチは現フランクフルト取締役)と称された3人は欧州戦線でも躍動し、EL4強入りの立役者となった。もちろん、35歳にしてキャリア最高と言えるシーズンを送った長谷部誠の活躍も忘れがたい。
本来なら第二勢力となるべきシャルケは14位と低迷。ヨーロッパ行きが期待されたシュトゥットガルトも16位に沈んだ。どちらもRBライプツィヒのような中長期的な強化プランがなく、いわば必然の自滅だった。
いずれにせよ、例年とは異なる様相を呈したのが今季のブンデスリーガ。「1強リーグ」と揶揄されてきた中で、エキサイティングなタイトルレースが繰り広げられたが、一方でCLなど欧州の舞台では振るわず。“ロッベリー”が抜けたバイエルンにしろ、ブンデスリーガは来季から再スタートが求められそうだ。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です





