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久保建英の“巧さ”はプレー構築にある。確かな技術と理論で南米勢を無力にできるか

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柴崎岳とコパ・アメリカ出場国の代表選手

18歳5日と歴代2位の若さでA代表デビューを果たしてわずか1週間。久保建英のレアル・マドリー加入が決定したという衝撃のニュースが入ってきた。より一層の注目を浴びる久保だが、現在は日本代表としてコパ・アメリカに参戦している。これまで久保が経験した舞台で最もハードと目される南米の強豪勢との戦い。どんなプレーを見せてくれるのか。彼のこれまでのプレーを注視すると、“賢い選手”という一言で表現しきれない、“巧さ”が隠されていた。

■久保にとって最もハイレベルな戦い。それがコパ・アメリカ

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 “白い巨人”ことレアル・マドリー入りが決定し、久保建英にまつわる報道が一層沸騰している。

以下に続く

 本人は日本代表の一員としてコパ・アメリカに参戦するために現在ブラジル入りしているが、レアル加入の報せを受けてスペインからも急遽記者たちが派遣されることになったという。現地ブラジルのメディアに日本の報道陣も含め、連日久保のニュースが伝えられている。

 ここでは、レアルと久保の話は少し横に置き、コパ・アメリカで彼がどんなプレーを見せるかに焦点を絞りたい。

 「最低でも3試合は約束されている。出場機会があるかわからないけど、ピッチに立てば全力を尽くし、自分の現在地がわかればいい」(久保)

 おそらく、久保がこれまで戦ってきた舞台で、今大会が最もハイレベルな戦いになる。日本はグループリーグ初戦でチリと、第2戦目でウルグアイ、第3戦目でエクアドルと対峙する。特にチリとウルグアイは激しく、時にダーティなプレーもいとわないようなプレー強度の高さを誇る。

 足元にガッツリと深いスライディングが飛んでくる。体ごと吹き飛ばしてくるようなタックルをお見舞いしてくる。チリのアルトゥーロ・ビダルや、ウルグアイのディエゴ・ゴディンといった強者の名前を聞くだけで、そんなプレーが連想できる。

■久保の巧さはプレー構築にある

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 先日、ある取材で中西哲生氏に話を聞く機会があった。技術的なプレーを理論的に体系化し、中村俊輔や長友佑都ら多くの個人トレーニングに関わってきた同氏。久保が小中学生時代から、彼のプレー構築にもアドバイスを送ってきた。

 最近、久保のフィジカルが向上したという話をよく耳にする。確かに、体格は大きくなり、近くで見ていると胸板や腰回りもたくましくなっている。もちろん彼が取り組んでいる体幹トレーニングによる成長もあるだろう。

 プレーを見ていても、例えば敵の体の寄せをうまく使いながら推進するようなドリブルやボールキープが散見される。

 ところが、注視していくと、さらに見えてくるものがある。

 久保は余計なフィジカルコンタクトをしていない。ドリブルやキープ力に目が行きがちだが、実は必要以上に敵との接触をうまく回避しているのだ。中西氏は語る。

 「見ていて思うのは、僕は何よりプレー選択が良くなってきている部分です。純粋にフィジカルが強くなったこともそうですけど、彼はまずは必ずパスを受けたらシンプルにボールを離す。サッカーは毎回ボールキープすると、相手にコンタクトされてしまいます。ただそこでうまく駆け引きをするところが、抜群にうまくなったと思います」

 ボールを受け、前を塞がれれば簡単に味方にパスをはたく。体の大きく強い相手に対して強引に前を向く選択はしない。受けて、はたく。受けて、またはたく。この繰り返し。

 すると、どんな現象が起きるか。相手からすると、プレッシャーをかけても簡単にパスをさばかれる。速く強く寄せてもすばやくパスを出され、リズムを作られるのであれば、今度はそれを予測した距離感を取らなければならない。

 そうなれば、久保の勝ちだ。今度はパスを受ければ前を向き、自分の攻撃センスと技術力を発揮していく。ドリブルあり、パスあり、シュートあり。その万能性を存分に繰り出すプレー領域を、自らの駆け引きの末に作り出す。賢い選手と一言で表現されるが、そこに久保の巧さが隠されている。

■久保が持つ確かな技術と理論

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 それでも、激しく、深く削ってくるDFがいるのが南米勢。スペインではスラロームのようにドリブルを駆使するリオネル・メッシも、アルゼンチン代表の試合では猛烈なタックルに沈み、悶絶するシーンが見られる。

 とはいえメッシはケガが少ない選手として知られる。タックルを受けても、どこか全身に力みがないせいか、軽やかに倒れてはまた起き上がる。衝撃を吸収しているとでも言えばいいのだろうか。

 中西氏は、独自の視点でこう話す。

 「基本的に重力に引っ張られている選手は、足元に力が入りすぎてケガをしやすい。良い選手というのは、頭の上から吊り下げられているような姿勢で足元に力みなく動かせる選手だと思います。重心が上にあれば、地面を力んで踏ん張っていないのでヒラリと転べる。必要以上に踏ん張った足にタックルが飛んでくるからケガをしやすくなります」

 久保はボールを触る足には体重が乗っているが、彼もまるで水面を歩くかのように軽やかな足元の運びが印象的だ。確かにタックルを見舞われ、一時的な衝撃や打ち身で痛むことはある。ただ重傷に至っていないのは、そんなプレーの基本姿勢が関係しているように見える。

 とにかく力まず自然体。だからこそ次のプレー選択をスムーズにし、どんな局面でもあらゆる判断を可能にし、ケガも少ない。まさしく久保のイメージに当てはまる。

 過去に味わったことのないプレー強度が、コパ・アメリカでは待っている。これまでの常識が通じない瞬間に直面するかもしれない。ただ久保には、確かな技術と理論が存在する。それを駆使し、並み居る敵を無力にできるか――。

 軽やかでしなやか、そして華麗なプレーに注目だ。

文=西川結城

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

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