23日のリーガ・エスパニョーラ第25節、サンチェス・ピスフアンでのセビージャ対バルセロナは4−2でバルセロナの勝利に終わった。
公式戦ここ5試合の成績が1勝4分けと、いつもながら年明けの不調に悩まされているバルセロナ。ミッドウィークにコパ・デル・レイ準決勝セカンドレグのクラシコを控える状況ながら、バルベルデ監督は強豪セビージャとの対戦ということで、多数の主力を起用している。GKテア・シュテーゲン、DFセメド、ピケ、ユムティティ、ジョルディ・アルバ、MFビダル、ブスケッツ、ラキティッチ、FWメッシ、ルイス・スアレス、コウチーニョをスタメンとしている。
ピスフアン名物、アカペラによるクラブ創立100周年イムノの合唱が行われてから、試合はキックオフを迎える。圧巻の雰囲気の中でバルセロナはボールを保持してゴールを狙うが、基本システム4−4−1−1で、ヘスス・ナバスが右サイド深くまで下がり5バックとなるセビージャの堅守を崩せず、繰り返し仕掛けられる速攻にも苦しむことになった。
そして22分、セビージャがピスフアンに歓喜をもたらすゴールを記録した。プロメスが自陣でメッシの不用意なパスをカットして、そこから速攻を展開。ベン・イェデルがペナルティーエリア手前までボールを持ち運び、フリーでエリア内に侵入したヘスス・ナバスがスルーパスを受けて、右足のシュートでネットを揺らしている。
対するバルセロナは26分、メッシが自身のミスを帳消しにするかのようなゴラッソを記録。ペナルティーエリア内に位置した背番号10は、左サイドのラキティッチが上げたクロスから豪快な左足ボレーを突き刺した。だが、このファインゴールにも流れは変わらず。42分、セビージャは前線でのボール奪取からメルカードがネットを揺らし、再びリードを得た。
劣勢のバルベルデ監督はハーフタイムにビダル、セメドを下げて、セルジ・ロベルト、デンベレを投入。前線にデンベレ、ルイス・スアレス、コウチーニョ、メッシを並べる攻撃的な布陣で逆転を狙った。迎えた後半、バルセロナはさらにポゼッション率を上げてゴールに近づくものの、決定機を生み出すまでには至らない。61分にはペナルティーエリア内でL・スアレスがケアーに倒される場面があったが、PKの笛が吹かれることはなかった。
ボールを支配しながらも試合を支配しているという感覚を与えられないバルセロナだったが67分、メッシがまたもゴールを記録。GKヴァツリクのパスをラキティッチがカットしてデンベレにパス。デンベレがメッシにボールを渡すと、アルゼンチン代表FWはペナルティーエリア内の限られたスペースと時間の中で、右足のシュートによってヴァツリクを破った。
バルベルデ監督はその後、コウチーニョとの交代でアレニャーを投入。中盤の構成力を上げて逆転を狙った。そして85分、その待望の逆転弾が生まれる。決めたのは、やはりメッシ。アレニャーのミドルをヴァツリクが弾くと、このこぼれ球にすかさず反応したメッシが左足のループシュートによってハットトリックを達成した。メッシは今季リーガ25点目で得点ランキング首位を快走。全公式戦では33点目となった。
バルセロナはさらに93分、メッシの絶妙な浮き球パスからL・スアレスもネットを揺らして4点目。苦しい展開の中でも、メッシの輝きで勝ち点3を獲得している。バルセロナはバジャドリー戦に続く勝利で勝ち点を57とし、翌日に試合を控える2位アトレティコ・マドリー（勝ち点47）、3位レアル・マドリー（勝ち点45）との差を暫定的に広げた。
■試合結果
セビージャ 2-4 バルセロナ
■得点者
セビージャ：ヘスス・ナバス（22分）、メルカード（42分）
バルセロナ：メッシ（26分、67分、85分）、ルイス・スアレス（93分）
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