Faouzi Ghoulam NapoliGetty Images

ミランに鳴る改革の足音…復権へ向け、移籍市場での活動を開始

夏の移籍市場に向け、ミランは中盤の補強候補として現在サッスオーロに所属するMFロレンツォ・ペレグリーニを挙げている。先日、彼の代理人であるジャンピエロ・ポチェッタとミランのスポーツディレクター、マッシミリアーノ・ミラベッリが早くも面会をしているのだ。ミラベッリは他のターゲットであるMFフランク・ケシエやMFアルトゥーロ・ビダルの獲得が非常に難しいことを自覚しており、ペレグリーニに照準を定めているようだ。30分程度の会話だったが、ミランはその場で20歳の若手選手に対して強い興味を示していたようである。

しかしこれを取り巻く状況は少々込み入っている。サッスオーロがペレグリーニの所有権を保持しているものの、そこには彼を下部組織で育成したローマとの合意も存在するからだ。ローマは今夏、1000万ユーロ(約12億円)でペレグリーニを買い戻す権利を持っており、もしローマが彼を呼び戻すことを決断すれば、ミランはローマに対して移籍交渉を提案しなければならないのだ。

またサッスオーロとしてもペレグリーニを残留させるため、彼に有利になるような契約の提示をするであろう。いずれにせよ、残留か、ローマ復帰か、ミランへ移籍するかどうかについては本人の意向が強く反映される見込みだ。ただし、先月の面談でミランへの移籍が一歩近づいたことは間違いない。

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Pellegrini - Sassuolo

ほかにも移籍に関してミランの中に動きがみられた。先日FWジャンルカ・ラパドゥーラの代理人がマルコ・ファッソーネCEOと面会しているのだ。ペスカーラから加入したラパドゥーラに関しては、サンプドリアがFWパトリック・シックとFWルイス・ムリエルの放出に代わる補強として挙げており、ラパドゥーラが今夏ミランを去る可能性は非常に高い。ミランは前線について新たな構想を抱いていて、ラパドゥーラをコロンビア人のFW カルロス・バッカと合わせて放出する予定だ。

また守備陣に関しては、現在ナポリに所属するDFファウジ・グラムを獲得する可能性が高いとされる。グラムはナポリとの契約を延長しない意向であり、来シーズンに向けてサイドの補強を検討しているミランが強く興味を示しているのだ。その理由はDFマッティア・デ・シリオの退団が予想されていることにもよる。彼の代理人であるジョヴァンニ・ブランキーニはミランと面談し、デ・シリオが今夏移籍の道を探ることを伝えている。

ミランにはGKジャンルイジ・ドンナルンマとFWスソとの契約延長という大仕事も残っている。ここ数年“らしい”活躍が見せられていないこのチームに課せられた課題は多い。ミランの変革は始まったばかりである。

文=マヌエレ・バイオッキーニ /Manuele Baiocchini

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