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マルセイユは「失敗」のシーズンも…酒井宏樹にあった3年目の成長

12:11 JST 2019/05/27
2019-05-27-sakai-hiroki

2018-19シーズンを、マルセイユは5位で終えた。

欧州カップ戦出場権獲得を目標に掲げている彼らにとっては、『失敗』に終わったシーズン、ということになっている。

通常、パリ・サンジェルマン(PSG)が最低ひとつはカップ戦を勝つため、5、6位のチームにも欧州カップ出場権がまわってくることが多いが、今季はフランス杯はレンヌ、リーグカップはストラスブールが優勝し、繰り上げもなかった。

■指揮官退任で酒井は…

5月24日の最終節を終えた後、今季マルセイユが低迷した要因について酒井は「理由がわかっていれば解決するのは簡単だし、わかっていないから、こうやってシーズン最後までひきずってしまうということです…」と話した。

「そんな簡単なスポーツじゃないということを改めて知りましたし、良い選手がいたところで勝てないというか…それがまたサッカーの面白さでもありますが…」

最終節を前にクラブは、2016年10月から約3年間チームを率いたリュディ・ガルシア監督の、今季をもっての退任を発表。16-17シーズンにマルセイユに入団した酒井にとっては、自身のマルセイユでの成長を見守ってきた恩師のもとでの最後の試合となった。

「恩師というか…人間的に好きでした。良い人だったので。監督が変わるということは常に責任を感じます。ずっと勝っていれば(監督は)変わらないですから。でもサッカーは常に変わるので、アダプトしていかないと。そこは切り替えています」

今季の主力メンバーは昨季とほぼ変わっていない。

それが『チームの熟成』、という形で結果をもたらすこともあるが、『マンネリ感』が出てきてダレることもある。シーズンオフにW杯があり、酒井を始めとする出場組には心身の疲れ、とりわけ決勝戦まで戦ったフロリアン・トヴァン、スティーブ・マンダンダ、アディル・ラミらフランス代表組の合流が開幕直前となったことも、「それを言い訳にしてはいけない」と酒井は自戒したが、いまひとつ波に乗り切れない要因となっていたのは否めない。

■酒井の3年目の成長

しかし、酒井個人に関しては、入団後3年目の今季も着実に成長が見られたシーズンだった。

第37節のトゥールーズ戦ではマルセイユ初ゴールをマーク。ディフェンス陣では最多の4アシストで、1ゴール2アシストと大活躍した5月は、サポーター投票による月間MVP『Olympien du mois』(今月のオリンピアン)にも選出された。

そういった数字で表れる成果のほかにも、4月に29歳になり、年齢的にもメンバー内で年長者の部類となった酒井には、「チームを良い方向に引っ張る」という意識を持ちながらプレーしていることがパフォーマンスに表れている。

マルセイユというクラブのプレッシャーの中で、フランスのプレースタイル、フィジカルの強い対戦相手に慣れることに必死だった1年目、それを基盤に、自分の良さも出せるようになってきた2年目、そして、それらにさらに磨きをかけつつ、チームを引っ張る意識も強く表れていたのが、3年目の今シーズンだ。

パフォーマンスの面で特に印象的だったのは、リアクションスピードの速さ。それぞれの局面で、自分が何をすべきか判断して動く、そのスピードが以前よりも断然速くなった。

たとえば、マッチアップした相手に抜かれても、すぐに次のアクションに移ってボールを取り返すことができる。最終節のモンペリエ戦でも実際にそんなシーンがあったが、それは酒井が常日頃から言っている、「自分の対戦相手にボールが入る前に勝負が始まっている。そこで優勢を保てるかどうか」という、二歩も三歩も前から展開を予測して動く意識のたまものだろう。

■4年目への思い

見た目には抜かれているようでも、味方が進路を塞いでいる方向に行かせるようコースを限定していたり、抜かれた場合にはこう動いて奪回する、というセカンドアクションを考えた上で、酒井は相手に挑んでいる。それゆえ、シーズンを通じて、細かいミスはあっても、失点に絡むような致命的なミスは非常に少ない。抜かれた相手にゴールを決められたのも第2節のニーム戦などシーズン序盤の話で、後半になるにつれてはほとんど記憶にない。

「慣れもあります。そもそもこのクラブでやれることが貴重なわけで、プレッシャーのあるクラブで、プレッシャーを受けながら良いプレーをしなくてはならない、こういう経験はなかなかできるものではなくて、そこに適応できるまで、1年はかかりました。そこからは、プレッシャーを受けながらも、自分のサッカーを出していけるようになったり、自分がどうやってうまくやっていくかを探しながらできているしその中で楽しさも出始めている。そこだけは成長しているかな、と思います」

新監督とともに挑む来季はメンバーの変更も予想される。4シーズン目を迎え、古参メンバーの一角となる酒井にはさらにリーダーシップが求められる。

「ご覧のとおりクオリティがある選手は僕ではないので、そういうところではなく、チームを正しい方向に導く役割でいられたら良いですし、その中で、若い選手や自信をあまり持てていない選手に良いプレーをさせてあげられるような存在にはなりたいです」

謙虚さは保ちつつも、ゆるぎない責任感をもってプレーしている酒井を、クラブもチームも、本人が思う以上に頼りにしている。

いまや酒井は、『マルセイユの外国人選手』ではなく、クラブの命運を担う『オリンピアン』の一人だ。

取材・文=小川由紀子

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