アトレティコ・マドリーがモザンビーク代表DFヘイニウド・マンドヴァ(31)に別れを告げた。
アトレティコは2022年1月にリールからヘイニウドを獲得。左サイドバックを本職とする同選手は、鉄壁と称せる守備によってすぐさまチームの戦力となり活躍を披露した。2023年2月には右ひざ前十字じん帯断裂の重傷に苦しみ、その後に復活を遂げたものの、DFハビ・ガランの台頭などもあり出場機会は減少していった。
アトレティコは契約最終日となる6月30日、同じく今季限りで契約が切れるDFアクセル・ヴィツェル、DFセサル・アスピリクエタともにヘイニウドに対して感謝を告げている。
「ヘイニウド、あなたがアトレティコの選手として示した自尊心と献身に心から感謝をします。これからの挑戦が成功に彩られますように!」
またヘイニウドも自身のSNSを通じて、アトレティコとチームメートに感謝を告げている。
「素晴らしい赤白の家族の一員としてくれたクラブ、入団直後から僕に寄り添ってくれたチームメートたちに感謝を。キャプテンのコケは入団初日、互いのことを知り合う前に僕のもとを訪れ、夢の中にいることを感じさせてくれた。巨大な愛情を伝えてくれて、何度も鳥肌を立たせてくれたファンにも感謝したい」
「そして、自分の兄弟たちにも感謝させてほしい。兄弟たちは一人のモザンビーク人の子供に、偉大なスターたちと一緒にいられる夢を見させてくれたんだ。スターとは、君たちアトレティコの全員のことだよ」
ヘイニウドは人口3300万人のモザンビークで生まれ、食事に満足も取れない貧困に苦しみながら、11歳で父親、21歳で母親と死別しながらも努力を続け、アトレティコという世界有数のクラブまでたどり着いた選手だ。その過酷な道程を踏破してきた姿や、決してあきらめない姿勢でもって、アトレティコとアイデンティティーをともにする存在として同クラブのサポーターから支持されてきた。
ヘイニウドは今夏、プレミアリーグ昇格を果たしたサンダーランドに入団するとみられている。


