ブラジルで試合前に異様な光景…グレミオ選手がマスク姿で大会続行に抗議

ブラジルの名門グレミオの選手たちがサン・ルイス戦でマスクを着用してピッチに入場し、プレーすることへ抗議した。

昨年末に中国で確認されて以降、世界中で感染拡大を続ける新型コロナウイルス。現在、この影響は南米にも及んでおり、ブラジルなどでも感染者の増加が続いている。これを受け、南米サッカー連盟（CONMEBOL）は3月に開幕するワールドカップ南米予選の延期を決定するなどの措置を取っていた。

しかし、新型コロナウイルスの危機に晒されるものの、各国サッカー連盟は無観客下での試合開催を強行。これを受け、15日に行われたカンピオナート・ガウショのサン・ルイス戦で、グレミオの選手はピッチに入場する際に全員がマスクを着用して、試合開催への抗議を示した。なお、グレミオの選手たちは試合中にはマスクを外しており、3-2で勝利している。

試合後、同クラブのディレクターを務めるパウロ・ルイス氏は「選手たちが行った抗議は、チャンピオンシップを中止にすべきことを示していた。命は何よりも優先されなければならない」と大会の中断を求めた。

なお、試合開催に対して抗議を示したのはグレミオだけではない。フラメンゴのジョルジェ・ジェズス監督は「選手たちはスーパーヒューマンではないから守られるべきだ」と連盟の判断に苦言。また、アルゼンチンでは、リーベル・プレートが14日に予定されていたアトレティコ・トゥクマンとのカップ戦実施を拒否し、スタジアムを封鎖するなどの手段に出ていた。

ガウチョ