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ブッフバルト氏が欧州移籍の成功例に挙げた選手は?ジーコ氏は日本代表の問題を指摘

 Jリーグは27日、新設された「Jリーググローバルアンバサダー」にジーコ氏、ギド・ブッフバルト氏、ドゥンガ氏、洪明甫氏の4人が就任することを発表した。都内で行われた就任会見のあとには、トークセッションを開催。MCには実況でおなじみの西岡明彦さんを迎え、Jリーグ原博実副理事長、ジーコ氏、ブッフバルト氏も出席した。

■ジーコは日本代表の決定力不足を指摘

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 トークセッションでは、直近の日本代表やJリーグについての話題に。森保一監督率いる日本代表は、ブラジルで開催中のコパ・アメリカ2019に招待国として参戦。しかし、グループリーグでは1勝もできず、無念の敗退となった。

 かつて日本代表を率いた経験もあるジーコ氏は「他の代表チームに比べて練習期間がない、ベストメンバーで挑んでいないことがチームにとって不利になった」と日本の戦いぶりについて言及。それでも「短期間でこれだけまとまっていい結果を残せたことにいい意味で驚いている。日本代表の試合は時差があり、あまり見ていないが中島(翔哉)と三好(康児)はよかった」と名指しで称賛した。

 一方で「試合中に決定的なチャンスがあれば決めなくてはいけない」と、浮き彫りになった決定力不足を指摘。「決定力不足に関しては、最近の問題ではなく、私が監督を務めていた時代からの問題だ。(当時)巻(誠一郎)、高原(直泰)、柳沢(敦)は練習では決めていたが、試合では決められなかった。この問題を改善しない限り、来年の五輪でもいい結果を出せないかもしれない」と厳しい言葉を投じた。

■ブッフバルト氏が語る日本→欧州移籍の成功例

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 今回のコパ・アメリカメンバーには、東京五輪候補が18人選出された。そのなかでも一際注目を集めたのは、FC東京で今季、目覚ましい活躍を見せた久保建英だ。14日にレアル・マドリーへの加入を発表。欧州屈指の強豪入りを果たしたことは、大きな話題となった。
こういった流れをブッフバルト氏はどう見ているのか。同氏はこの流れに警鐘を鳴らす。

 「最近の傾向として若い選手がヨーロッパに来たときに、いきなり大きなクラブに来る。それはちょっとどういったものかな?と思います。来ている選手は若い選手が多いので、彼らはクラブで試合をして経験を積まなくてはいけない。一体彼らはなんのためにヨーロッパに来るのでしょうか?それをまず考えてほしい」

 欧州に来る目的が「自分自身のサッカー選手してのクオリティーを上げる」ことであるならば、「最初から大きなクラブに行くのではなく、小さなクラブでもいいクラブはいっぱいある」とブッフバルト氏。「そういうところを経由して大きなところに移ってもいい。それを考えたほうがいいと思う」と続けた。

 ブッフバルト氏は、日本から欧州への移籍した選手のなかでも一番良い例として「長谷部誠」の名前を挙げる。

 「最初に行ったチームは世界的に有名ではありませんでした。そういうチームをいくつか経験することによって、今ではドイツだけではなくヨーロッパでも非常にレベルが高い選手だとリスペクトを持っている人は多いです」

 ジーコ氏もその意見に同調する。

 「ブラジルでも同じ問題が起きています。未成年である選手たちが、ブラジルで経験を積まず未熟なままヨーロッパへ移籍します。着いたらトップチームではなく、そんなに強いチームではなくともそこで継続的にプレーができません。環境になれていないし、生活習慣も違うし、ベンチにも入れず放置されたままヨーロッパにいます」

 そのうえで「ブッフバルトさんにお礼を言いたい」とジーコ氏。「長谷部誠選手、私は若き長谷部をよく覚えています。私が彼を最初に代表に呼びました。私は長谷部選手の良さを十分に理解しています。本当にいい例でした」と、改めて元日本代表MFに称賛の言葉を送った。

■世界的スターのJ移籍に思うこと

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 近年は、日本から欧州へ移籍する流れに比例して、欧州のスター選手がJリーグに参戦するケースも増えている。その最たる例として、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ、元スペイン代表FWフェルナンド・トーレス、FWダビド・ビジャ、MFアンドレス・イニエスタらW杯優勝を経験した世界的スターが挙って日本でのプレーを選択している。ブッフバルト氏は、海外の視点から見たJリーグの素晴らしい部分を次のように話す。

 「例えば(ACL)蔚山との試合で3000~4000人(※公式入場者数は3140人)くらいしか入っていませんでした。浦和レッズの試合ではどうだったのだろうと。『日本のサポーターはどういった人たちなんだろう』と考えると、平日でも多くのサポーターが来てくれる。選手たちを後押ししてくれる。こんな素晴らしいサポーターの前でプレーできるんだ、その素晴らしい点を全世界に発信していくべきです」

 「Jリーグでもクラブでも、連れて来る選手は誰でもいいというわけではありません。選手として、目標ある選手なのかどうなのか。自分は日本人選手に何を与えられるかを考えている選手に来てほしい」

 そのうえで「Jリーグにお願いしたいこと」としてブッフバルト氏は「中国のようなミスを繰り返してはいけない」と話す。

 「素晴らしい名前のある選手を呼んでいったい何をしてくれたのか?選手が来てプレーした。それだけでいいのか。選手たちが何のために来て、何を残してくれたのか?一緒にやってくれるのか?それを見極めていただきたい」

 日本と世界を知るふたりだからこそ提言できることがある。Jリーグ、日本サッカーの発展のために、これからも数々の“金言”を投じていく構えだ。

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

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