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■前半戦は確かに衰えが見えていたが…
Getty「君たちはこのままでいいのか?」
バイエルン・ミュンヘンCEO、カール・ハインツ・ルンメニゲが昨年10月の特別記者会見で記者に訪ねた。ブンデスリーガの巨人は、論争を呼ぶような悪意のある報道に食って掛かった。
当時、バイエルンは4試合続けて未勝利に終わっており、順位を6位に落としていた。一方のライバル、ボルシア・ドルトムントは首位を走り、ルシアン・ファーヴルの指揮下でこれ以上ないスタートを切っていた。
確かにスター軍団「FCハリウッド」は窮地に陥っていたが、クラブ幹部はメディアの批判にさらされる選手たちを助ける動きに出ていた。というのも、マッツ・フンメルスやジェローム・ボアテングといった経験豊富なセンターバックは『老いぼれ』とからかわれ批判されたのだ。勘忍袋の緒が切れたルンメニゲは、メディアの行き過ぎた行為に釘を刺した。「明らかに、品位や礼儀というものが欠けている」と。
ただ、確かに2人のディフェンダーは、2018年W杯の惨憺たる結末に対する責任感を引きずっていた。クラブでもその苦悩は続き、これを見た評論家が「第一線を退く時が近づいている」と予測したのだ。
■復活したフンメルス
(C) Getty Imagesしかし、フンメルス、ルンメニゲ、そしてバイエルンは結局笑ってシーズンを終えるに至った。バイエルンはシーズン後半戦でドルトムントに追いつき、最後には勝ち点2差をつけてチャンピオンの座を守ったのだ。
フンメルスはこの逆転劇の中心的存在だったと言える。ニコ・コバチの信頼を勝ち取り、年明けにはスタメンに返り咲きその真価を発揮したのだ。素晴らしい活躍を見せてきた中でも、フンメルスが最高のパフォーマンスを発揮したのは最も重要な試合だった。バイエルンがドルトムントを5-0と圧勝した4月のゲームで、先制点を頭で叩き込んだのだ。さらにはディフェンスの役割を堅調にこなし、インテリジェンスあふれるプレーを見せ、勝利への強い執念が見え隠れした。
それでもバイエルンは、この元ドイツ代表DFを3800万ユーロ(約47.5億円)の移籍金でドルトムントへと送り戻すことにした。契約を2年も残しているのに一流のディフェンダーを手放す必要はないように思えるし、近年の高騰する移籍市場の中で、この程度の金額でフンメルスを手放すことは奇妙ですらある。それに、みすみすライバルクラブを強化させてしまうリスクも高い。
フンメルスとコバチの関係が良好ではなかったことは知られているが、成功に裏打ちされたバイエルンのようなクラブでは、自分の意見を持った経験豊富な選手が活発に意見交換できる土壌が必要になる。特にフランク・リベリやアリエン・ロッベンの放出が決まった今こそ、それが必要だったのではないだろうか。
もちろん、バイエルンは選手を補充してチームを入れ替えたい所存である。しかし、この時点でフンメルスを放出してそれを果たそうとすることは、スポーツ的な観点からいえば、説明がたいほどの戦略ミスとしか言いようがない。ベテランの年齢になったとしても、フンメルスはバイエルン契約最終年まで重要な役割を担い続けられたはずだ。
■新加入選手たちにかかる重圧

フンメルスの長所といえば、フィジカル面よりも試合の流れを読んで理解する能力である。つまり、彼の長所は年齢で衰えない。衰えの速さでいえば、長年の相棒であったボアテングの方が早かったようだ。
今年ボアテングを放出することには、もっと戦術的な理由があったのだろう。結局ボアテングの調子はワールドカップ以降戻らなかった。その結果、チームに貢献できないままシーズンが終わりを迎える頃には、ウリ・ヘーネス会長がボアテングの放出をほのめかし始めていた。
ボアテングがヘーネスの助言を聞き入れてチームを離れるのであれば、バイエルンは経験の少ない23歳の3人をセンターバックに据えてやりくりすることになる。ジューレと、新たに契約を結んだベンジャミン・パヴァール、そしてリュカ・エルナンデスの3人だ。
パヴァールとエルナンデスの2人はフランスのW杯優勝メンバーだ。疑いようもなく才能はあるだろうが、パヴァールは重要な試合でのパフォーマンスが悪く、エルナンデスはケガの影響で、アトレティコ・マドリーでの出場は2018-19シーズンの全コンペティションで合計22試合に留まっている。2人が新しい環境に早く順応できるかは不透明だ。信頼できる選手を新たに獲得できるかも定かでない。
新加入選手たちにかかるプレッシャーや、彼らがシーズンスタートに合わせてコンディションを整えなければいけないことなどの懸念も、フンメルスを手放さなければさほど気にする必要のなかったことだ。チームの重要な役割を“一時的に”でもフンメルスが担ってくれたかもしれない。しかし残念ながら、来シーズンから彼はバイエルンの最大のライバルクラブでその大きな責任を果たすことになる。
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です





