現在60歳のウルス・マイアーは、かつてはトップレベルの審判としてW杯の舞台でも笛を吹いた経験を持つ。『Goal』のインタビューに応じたマイアーはハンドの際のルールの解釈に決着をつけ、DFLに対してイングランドに倣うべきと提案する。
VARが導入され、変わりつつあるサッカーの姿。先日にはハンドに関するルールも新たに変更となったが、ルールブックに明記される“自然”と“不自然”を判定するのはあくまでも主審であるため、物議を醸すシーンはこれからもなくならないだろう。サッカーはどこへと向かうべきなのか。「我々は単純さに立ち返るべき」と語るマイアーがそのヒントを明かしてくれた。
■「すべてのハンドが処罰の対象になってしまっている」

――マイアーさん、ブンデスリーガ第32節バイエルン・ミュンヘンとハノーファーの一戦で、ジェローム・ボアテングのハンドによるPKが与えられたことをどう思いますか? 腕は身体についていましたし、議論を呼んでいます。
今の原則的に言えば、とにかくほとんどすべてのハンドが処罰の対象と見なされてしまっている。もちろん、これはまったく間違ったやり方だ。
――ハノーファー戦のボアテングの場合と違って、ヴェルダー・ブレーメン戦でのマリオ・ゲッツェのハンドは反則を取られませんでしたね。つい1週間前にDFB(ドイツフットボール連盟)の審判を指導する立場にあるルッツ・ミヒャエル・フレーリッヒ氏は、「自分としては、ルールの解釈が混乱している状態についていけないでいる」と発言しています。
あれはとにかく間違っているよ。あの判定を巡って騒いでいる者が大勢いるのはなぜだと思う? ペナルティエリア内で、手でボールに触れれば必ずPKを取られるというのはありえないことだからだ。そんなのはフットボールに反すること、スポーツに反することで、何もかもダメにしてしまうやり方だ! そんなやり方を理解できる者は誰もいない。私にしてもまったく理解できない。私は審判たちに、試合に対する勘を養うこと、ルールを理解して、ああいう誤った判定をしないことを期待しているよ。

――たとえば、一部の審判はルールを理解していないということでしょうか?
最近では、ルールを全体として理解して適用することがなくなっているんだ。ピッチ以外のどこかから出された指令に基づいて、ハンドによるPKがばらまかれるんだよ。それは全体としてのルールとは無関係で、そこではルール全体が全く違ったふうに定義されているんだ。だが、プレミアリーグはそうじゃない。ブンデスリーガとは大違いだ。
――どういう点で、イングランドの審判の方がいいのですか?
イングランドではまだ良識が通用しているんだよ。故意にやったことか、自然な動きの結果かといった要素が今も判定の中に活かされているんだ。レヴィアダービー(ドルトムントとシャルケのダービーマッチ)の後にリュシアン・ファーヴルの言ったことに、私は200%大賛成だね。ダイナミックな動きをしようと思えば、腕は胴体から離れていく。それは自然なことだ。だから、審判たちは一度もフットボールをやったことがなく、体がどんなふうに機能するのかわかってないのだと思われてしまうんだ。
――そういう場合、できればビデオによる確認はやらない方が望ましいのでしょうか?
もちろんだよ! そんな場合、VARに判断を仰ぐのは生産的なことじゃない。選手たち自身ですらPKを望んでいないことがよくあるんだ。チャンピオンズリーグのトッテナムとマンチェスター・シティの一戦の時もそうだった。誰もPKを望まず、自分の蹴ったボールでハンドを誘い出したスターリング自身でさえ望んでないのに、VARが審判に指示を出してPKになるんだ。そしてその間アシスタントレフェリーは、どこか遠く離れた、試合とは関係のない場所に座っているんだよ。私にとってもっと驚きなのは、審判たちが問題のシーンを見直して、くだらない判定を受け入れるということだ。
――来シーズンにはルール改定が反映されます。どう思いますか?
もっともっと議論が必要だと思うね。私は固くそう信じているよ。
――それはなぜでしょうか?
新しいルール体系では、“故意に”という語が意識的に排除されることになっている。本来はそれこそが最も重要な言葉だというのに。本当にいまいましいことだよ! 我々が今向かっている方向はまったくのお笑い種だ。たとえばボールが上から飛んで来たか、下から飛んで来たかが問題視されているような箇所があるんだ。これでは不必要に複雑になるだけだ。我々は単純さに立ち返るべきだよ。
インタビュー・文=シュテファン・ツィーゲルマイヤー/Stefan Zieglmayer
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