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ブンデスリーガ

シャルケよ、前を向け!ゴレツカのバイエルン移籍を悲しむ必要のない2つの理由

14:05 JST 2018/01/26
GFX Leon Goretzka Schalke
ゴレツカのバイエルン移籍で、シャルケには失望ムードが漂っている。だが、これによって何もかも暗転するわけではない。

この日がいずれ来るだろうということは、フットボールファンなら誰でも数週間前から知っていたことだ。実際、レオン・ゴレツカがシーズンの終わりにシャルケを去ってバイエルン・ミュンヘンに加入することが1月19日に確実になった。これによって、2011年のマヌエル・ノイアーの退団に続いてわずか数年のうちに2度、シャルケはクラブのキープレイヤーをバイエルンに引き抜かれたこととなる。

シャルケにとってこれは一大事だ。ゴレツカは22歳という若さですでに、ブンデスリーガでも際立った働きを見せるプレイヤーの一人に数えられている。しかも、移籍に際して“最低でも”数百万ユーロ(数十億円)の金額が動く時代に、移籍金ゼロでクラブを去ることを思えば、確かにゴレツカの退団は二重に大きな痛手である。だが、長雨の降り注ぐ19日にゲルゼンキルヒェン(シャルケのホームタウン)を覆っていた空気がどんなものであれ、この退団はシャルケにとって世界の終わりを意味するわけではない。

■ゴレツカ慰留のためにシャルケは力を尽くした

現在ルール地方を覆っている失望がどんなに大きなものであろうとも、いずれにせよゴレツカの今後の動向を巡る騒動は終わったのだ。この数週間というものシャルケの関係者は、ファンもプレイヤーも経営陣も誰もかれもが、ゴレツカについて推測を巡らしては神経を尖らせていた。事が決着を見た今、もうたった一人の選手の去就に振り回されることなく、リーグ後半戦が始まるに当たって再びフットボールに気持ちを集中できるようになったのだ。

発表のタイミングという点でも、シャルケにとって事態がより悪くなることだってありえただろう。ゴレツカはさらに夏まで駆け引きをし、あらゆるオプションを未決定のまま手元に持ち続けることはしなかった。1月という比較的早い時点で自分のキャリアの先行きを決定したことは、クラブにとってプラスに働くに違いない。

結局ゴレツカがシャルケを去ると決めたことで、間違いなくこれからしばらくはスタンドに反ゴレツカのシュプレヒコールが湧き起ることだろう。だが、SD(スポーツディレクター)を務めるクリスティアン・ハイデルには、セントラルMFの穴を埋める人材の獲得に努めるのに十分な時間が与えられることになった。ハイデルは次のようにはっきりと語っている。

「レオン・ゴレツカの代わりとして、我々のクラブが彼に比べられるような選手と契約を結ぶのはとても無理だろう。そうでなければ、彼はここに残ったはずだ。だが、我々は何とかする。後半戦が続いている間にじっくり解決策を考えればいいのだから」

しかし、失望を隠せないSDは次のように付け加えることも忘れなかった。

「レオンがクラブに残ってくれるよう説得するために、シャルケにできることはすべてやったと思っている。結局それでも十分ではなかったようだが」

そしてこの言葉によって、クラブがゴレツカのためなら限度を超えて苦痛を偲ぶ用意さえ、つまりクラブの給与体系を崩す用意さえあったことをほのめかしている。

■破格の年俸が実現していた可能性

現在シャルケでトップクラスの給与をもらっているナビル・ベンタレブ、フランコ・ディ・サント、イェフレン・コノプリャンカの受け取る年俸が3人合わせてもおよそ500万ユーロ(約7億円)であることを思えば、ゴレツカのために話し合われた1000万ユーロ(約14億円)という年俸は破格であり、なかなかチーム内では公にしにくいような金額だろう。

財政問題を別にしても、リーグ前半戦のシャルケはドメニコ・テデスコ監督の下で力強い活躍を見せ、ゴレツカがいなくとも試合に勝てることを証明してきた。ゴレツカがケガで出場しなかった公式戦9試合においてシャルケが敗北を喫したのは1戦のみであり、5戦はいずれも勝利を収めている。

もちろん今回の退団は完全に過小評価していいような出来事ではなく、ゴレツカのような選手が必要ではないと考えるとしたら致命的な誤りを犯すことになるだろう。確かに、シャルケの資金力では彼の代わりを務めてくれるような選手を迎え入れることは難しいだろう。それにもかかわらず、一選手の退団によって突然すべてが暗転するわけではない。ゲルゼンキルヒェンに降る雨も、もうまもなく止むはずだ。同様に彼への激しい抗議もトーンダウンしてくれればいいのだが…。

文=ロビン・ハック/Robin Haack

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